ヴィクトリア朝時代までさかのぼるイギリス・ファッション史

かつては世界の4分の1を支配し陽の沈まない国と呼ばれたイギリス。その栄光と衰退に合わせてファッションは変化していきました。イギリスは常に世界のトレンドセッター。今回はヴィクトリア朝時代までさかのぼってイギリスのファッション史を一緒に学びましょう!

イギリスのファッション史

イギリスは世界のトレンド・セッター

イギリスは常に流行の発信地でした。黄金期だったヴィクトリア朝時代に始まり、モッズ、パンク、エモなど現代ファッション史はイギリスなしに語ることはできません。イギリス・ファッション史を手短に振り返りましょう。

ゴス・ロリの元祖?ヴィクトリア朝時代のファッション

イギリスが最も輝いていた時代

世界の4分の1を支配し産業と文化が開花したイギリス帝国の絶頂期。ファッションも黄金期であり、エレガントで優雅な時代でした。

ファッションにおいて現在まで影響力のある時代のひとつが、ヴィクトリア朝時代。どのような衣裳だったかというとゴスやロリータのようなファッションといえば理解していただきやすいでしょうか?

イギリス・ヴィクトリア朝時代のファッション

貴族というとイメージするのはイギリス、ヴィクトリア朝時代のドレスを纏った女性たち。

この時代の女性はまだコルセットをしていました。しかしそのコルセットも徐々にタイトなものからルーズなものへ変わり、体がS字カーブを描くように工夫している程度になりました。

イギリス紳士のファッション

シャーロック・ホームズもヴィクトリア朝時代の人物。映画やドラマで再現されるその時代は人々にノスタルジーを抱かせます。

シルクハットやスリムなコート、手袋など、わたし達のイメージするイギリス紳士はヴィクトリア朝時代に形作られたのです。

有名ブランドの設立者も登場、スウィンギング・ロンドン

新しい時代スウィンギング・ロンドン

1950年代終わりから60年代にかけて、イギリスのファッションは大きな転換期を迎えます。

ミニスカート、モッズスタイル、サスーン・カット、モデルのツィギー、デザイナーのマリー・クワントなどが登場し、イギリスだけでなく世界のファッションを変えたのが1960年代。

この1960年代をイギリスでは「黄金時代」と呼び、若者文化が開花し、ロンドン全体が活気に溢れました。このことをスウィンギング・ロンドンとよびます。

スウィンギング・ロンドンの若者は、特権階級への反発意識や反体制意識に溢れていて、ファッションにおいても庶民のお洒落が著しく進化しました。

60年代のロンドンで若者文化の集まる場所であったストリートファッションの発祥の地はキングスロードのチェルシー地区。このチェルシー地区のファッションを着こなす女性はチェルシーガールと呼ばれていたそうですよ。

イギリス出身モデルのツィギー

ミニスカートの火付け役。彼女の人気でミニスカートはイギリスのみならず世界中に普及しました。

イギリスからブームは始まった!

ミニスカートはあっという間にイギリスから世界へ広まりました。

実はこのミニスカート、チェルシーガールのスタイルから自然と生まれたもの。いろんな説がありますが、基本的に誰かが作ったものではないとされています。

デザイナーのマリー・クワント

ミニスカートにサスーン・カットという当時のトレンドセッターだったマリー・クワント。

世界のファッションの中心とも言えるチェルシーで有名だったのはあのマリー・クワント。チェルシー地区のファッションそのものとも言われ、ミニスカートを商品化したのは彼女が最初なんだそうです。

メンズに人気の特徴的なファッション、パンクはイギリス発って知ってた?

イギリス発パンク・ファッション

パンク・ファッションはイギリス発。世界的に一大ムーヴメントを巻き起こしました。レザージャケット、シルバーアクセサリー、スタッズグローブなどがパンク・ファッションのアイテム。

パンク・ファッションはロンドンのパンク・ロックの誕生と同時だったそうです。代表的なパンク・ロックバンドにはセックス・ピストルズ、ストラングラーズ、クラッシュなど。特に有名なのはピストルズのファッションでしょうか?

セックスピストルズ

パンク・ファッションの代表的な存在セックスピストルズ。過激な言動は歴史に残っています。

寝癖のような髪の毛、引き裂いたシャツやジーンズなどに身を包み、チェーンや安全ピンなどをアクセサリーにし、不良のようないでたちを強調していました。

そんなパンクファッションを先導したのはマルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウエストウッド。
特にヴィヴィアン・ウエストウッドはご存知の方も多いのでは?

パンクは上流階級を象徴するものに対立する存在で、当時上流階級のルールがまだ残っていたロンドン。そのような上流階級の洗礼された美しさに対する醜さ、汚さから生まれたのがパンクです

「ムーブメントとしてのパンク」は70年代末に終わりを告げます。しかし綺麗なものに対する反抗の象徴など、さまざまな解釈の中で、いまでも多くの若者に取り入れられるファッションの一つとして存在しています。

常にファッションのトレンドセッター、イギリス

少しイギリスのファッション史を振り返っただけでも、イギリスが世界のファッションにどれだけ大きな影響を及ぼしたかが分かりましたよね。

イギリス・ファッション史について知りたくなった人もいるのでは?今回ご紹介したのはほんのさわりだけ。ぜひいろいろ調べてみてください、きっと面白い発見がありますよ!

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