「和乃果」とは?山梨県産の高品質フルーツの魅力を引き出すスイーツブランドの魅力
SBY731
2021/08/18
皆さんにとって秋は、どんな存在ですか?
1年の終わりが音もたてずに背後から忍び寄ってきていたことに気が付いたり、冬のように凍えそうなほど寒くはないけれど、ふとした瞬間、背中に冷たい空気が流れ込んだり。
まだこのままでは終われないという焦りや、夏の暑さに疲れ切った私たちを飲み込んでしまいそうな夕闇。
少しだけ絶望している秋の夜に、読書をしてみませんか?あなたの知らない世界を、覗いてみたくはありませんか?
今回は、読書好きの筆者がおすすめする《秋の夜長に読みたい本》をご紹介します♡
まずご紹介するのは、「蜜蜂と遠雷」で直木賞を受賞した恩田陸さんの「Q&A」。恩田陸の不気味さがズッシリと詰まった1冊です。
大型商業施設で死者69名、負傷者116名の重大死傷事故が発生。原因は不明なまま、質問者とそれに答える人の‘‘Q&A’’だけで繰り広げられます。
しかし目撃者の証言はことごとく食い違い、最初から最後まで不気味な空気が漂います。まるで自分の周りに黒い膜が張り付いているよう。
後味の悪いものが読みたい、現代に蔓延する不安やパニックに陥った時の人々の心理に興味がある人におすすめの1冊です。
正直、筆者も読むのが辛すぎて、閉じては開き閉じては開き、を何度も繰り返した‘‘母性’’。母娘の本はいくつもありますが、ここまで真正面から向き合うものは‘‘母性’’だけ。
鋭利な刃物で体中を搔き乱されるような、時には大きな手のひらで握りつぶされるような、そして自分の中の「母性」を信じられなくなるような作品です。
それでも、狂っているように見える「私」と「わたし」を愛おしく思ってしまうはず。母と娘の間に潜む空気や闇を考えるきっかけになるでしょう。
学生時代、毎日少しずつ体中の皮膚をナイフで削がれるような、切迫した日々を送っていた人たちは一定数いるはず。筆者もその1人でした。
こんな日々なんて嘘だから平気だと、そう本気で思っていた人の首を真綿で締めるような文章。救われるような話ではありませんが、純粋な彼女たちの姿に魅了されてしまうこと間違いなし。
「好きって絶望だよね」の名言が生まれたこの1冊。ぜひ秋の夜長に読んでみてください。
読んでいてちょっぴり辛くなってしまうような本が3冊続いてしまったので、最後は恋がしたくなるような本をご紹介します。
基本ネガティブな冬子と美しい言葉を紡ぐ三束(みつつか)さんとの、日曜日の木漏れ日のような、冬に飲むココアのような、あたたかくてやわらかい言葉のやりとり。
また、丁寧な表現や言葉の綺麗さに思わずウットリしてしまいます。
私たちを、日常の隅でひっそりと待ち望んでいる冬にめがけて読む本にピッタリです。
絶望に拍車をかけるような小説ばかりだったような気もしますが、どれも読書好きな筆者がおすすめするものばかり。
感傷的になってしまう夜に新しい世界を覗いてみると、普段感じない気持ちに浸れたりもします。
ぜひこの秋に、本を読んでみてくださいね♡
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