おたま
2017/02/16
夏の風物詩、「お中元」
ネット通販やスーパー、百貨店等でも特設コーナーが設けられ、沢山の人が利用していますが、そもそもお中元って、どういう物なのでしょうか?
中国古来の祭事として、神に供え物をして身の汚れを清める日である1月15日の「上元」7月15日の「中元」12月15日の「下元」の「三元」があり、その内の7月の「中元」が日本に伝わったのです。
それが日本古来の先祖にお供え物をする習わしと、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ=7月15日)という行事とも重なり、祖先の霊をおまつりする供え物を親類や知人に贈る習慣ができてきました。
この習慣が、お世話になった人に品物を贈る今日の形へと変化していきます。
現在のような「お中元」の形に定着したのは、明治30年代頃です。
元々は中国から伝わったものなのですね。
ご先祖様へのお供え物を親類や知人に贈ったのが今のお中元の形になってきたようです。
「お世話になっている方に感謝の気持ちを込めて贈り物をする」というのがお中元です。
この辺りは「お歳暮」と同じですが、両方贈らないとマナー違反なのでしょか?
必ずしも両方贈らなければならないというものではないようです。
両方贈る場合は、半年毎にお世話になった感謝を、お歳暮のみの場合は、一年分の感謝の気持ちを贈ることになります。
なので、一回だけ贈る場合はお歳暮にしましょう。
それでは、お中元はいったいどんな方に贈れば良いのでしょうか?
日頃お世話になっている方に感謝の気持ちを込めたり、またこれからもよろしくお願いしますという気持ちをこめて贈るお中元。お中元は、夏のご挨拶とも言われ、お世話になった人あてだけでなく大好きな人に親愛の情を込めて贈るお中元へと少しずつ変化してきました。
必ずこの人に贈らなければならないというものではなく、感謝の気持ちなので、個人の判断になるようですね。
仕事や私生活でお世話になっている方だけでなく、両親や友人等、普段は中々感謝の気持ちを表すことに照れてしまうような間柄の人に贈ってみるのも素敵ですね。
[贈り先の例]
◎いつもお世話になっている方
◎結婚している場合にはお互いの実家の両親
◎上司
◎仲人
◎結婚して間もない場合には、結婚式の時に主賓としてお招きした方
◎子どものお稽古ごとの先生
◎お礼の気持ちをあらわしたい友人、知人
◎兄弟姉妹、親戚など。
お中元を贈るつもりだけれど、場合によっては周りの人に確認をしてから贈った方が良い場合もあるようです。
◉学校の先生に贈るのはNGです。ピアノやバレエなど、お子さんのお稽古ごとの先生に贈ることはあるようです。
◉上司に贈るケースは減ってきているようです。 会社として禁止しているところもあります。新入社員の方は親しい先輩か総務部などの担当者に確認をしてみて下さい。
一人だけ贈ってしまっても、また、その逆でも周りの人たちから反感を買ってしまいかねません。
特に今回初めて贈る方は、周りの人に確認をしてから贈りましょう。
お中元の時期は、7月はじめから15日ごろまでに贈るのが一般的となっています。
最近では、6月からお中元ギフトを贈り始める方が多くなるなど早まる傾向にあるようです。
また、8月にお盆を行う地域(主に関西地方)の方へは、ひと月遅れの8月1日から8月15日までに贈ることが多いようです。
お中元の時期は、関東や関西など地域によって違う場合もございますので、ご注意ください。
● 関東地区の平均的な時期は7月上旬~7月15日 です(関東地区では、早々に6月下旬に贈る方もいらっしゃいます)
● 関西地区は、7月上旬~8月15日まで。もし贈る時期を迷う場合には、関東、関西の時期が重なる7月上旬~15日頃に贈るのが無難。
お住いの地域によって、若干贈る時期は違ってくるようです。
その地域の習わし等もあるかもしれませんので、お店の人や年上の方に聞いてみると良いですね。
お中元を贈る場合は、自宅にお伺いして持参しなければならないのでしょうか?
最近は、宅配利用も良く見かけますが、これはマナー違反にはならないのでしょうか?
本来は事前に訪問時間を打ち合わせて先方宅に直接持参するのが習わしですが、昨今では互いの都合もあって余程の場合を除いてはデパートなどから直送したり宅配便を利用することが一般的になってきています。身内や友人に送り届ける場合は電話で伝える程度でも差し支えありませんが、日頃大変お世話になっている方々に送り届ける場合は贈り物に挨拶状を付けるか、届く頃を見計らって手紙か葉書による挨拶状を送るようにするのが礼儀です。
なるほど、直送してもマナー違反にはならないようですね。
では、持参する場合、宅配を利用する場合、それぞれのマナーはどうでしょうか?
直送でもマナー違反ではないでのすが、やはり、できるなら持参して直接感謝の気持ちを伝えたいですね。
では、直送する場合に気を付けることはどんなことでしょうか?
●宅配便で送る場合
◎やむを得ず宅配便で送る場合にも送り状を郵送するのが正式なマナーです。「送り状」には日頃お世話になっていることへのお礼やお中元を送ったということをはっきり書くようにします。
本来は持参して渡すのが礼儀ですが、持参しない場合には「送り状」を郵送します。品物が届くよりも早く「送り状」が届くようにしましょう。「送り状」には日頃お世話になっていることへのお礼や、お中元を送ったということをはっきり書くようにします。
直送する場合は、「送り状」を郵送するのがマナーのようです。
直接お礼が言えない分、送り状は感謝の気持ちを込めて丁寧に書いて送りたいですね。
離れていてなかなか会えない方には家族の近況等も書いておくと相手の方も喜んでくれるのではないのでしょうか?
お相手が喪中の場合はやっぱり控えるべきでしょうか?
●御中元には、日頃の感謝の気持ちを表わす意味がありますので、贈り手、受け手のいずれが喪中でも問題ありません。但し、初七日が終わらぬうちや法要の日に持参するのは避けた方が良いでしょう。
喪中であってもお中元を贈るのはマナー違反ではないようですが、贈る時期には気を付けないといけないようです。
●不幸があって間もないお宅にお中元を贈る場合には時期をずらして「暑中お見舞い」「暑中お伺い」や「残暑お見舞い」「残暑お伺い」としても良いでしょう。
御不幸があったご家族は、いろいろなことに対して心が敏感になっているので、贈る際は最新の注意を払ってマナー違反にならないように贈りたいですね。
お中元を贈る際に一番悩むのは、何を贈ったら良いのか?ということだと思います。
お中元の相場は3000円~5000円位のようですが、上司や親類、友達等、お相手との関係性によって金額を決めるのが良いと思います。
家族構成をチェック
・例えば子どもがいる家庭には、子どもも大人も食べられるお菓子を。
・例えばお酒が好きなご主人がいるご家庭には酒の肴にもなるものを。
・例えば三世代同居のご家庭には、世代を問わずよろこばれるものを。
・例えば、大家族には、家族みんなでわけられるように数が沢山入った
ものを。
季節感
・夏においしいビールや清涼飲料を。
・夏においしいひんやりデザートを。
・夏においしい旬の果物を。
・夏バテ防止にスタミナのつくものを。
・夏の肌に気持ちのよいサラサラのシーツを。
イチ押し、オススメのもの
・あなた自身がその美味しさ、良さをぜひ先方に味わってほしいと思う品を。
・先方のために特別に取り寄せた珍しいものを。
・安心しておすすめできる有機栽培,無農薬栽培の食品や、原料,製法をはじめとする素性のはっきりした商品を。
・健康志向の、ダイエット食品を。
特徴づけ、印象づけ
・毎年同じものを贈るというのも良いでしょう。先方もきっと毎年楽しみにしてくださるはず。あなたは「毎年○○を贈ってくれる佐藤さん(例)」というイメージになります。
・先方が特にお好きなものを。 例えばお酒がお好きな方の場合には地元の名酒を…先方の個人的な好みを汲んだプレゼントということで、好感度アップにつながります。
まずは、お相手の趣味嗜好や家族構成等、お相手の事を良く知ることが大切ですね。
では、これを贈ったら、マナー違反!ダメ!っていう商品はあるのでしょか?
「4」「9」など語呂合わせに関係するもの
「4」は「死」。「9」は「苦」を連想させます。 例えば、クシ。
クシは「苦死(94)」となり、縁起が悪いとされています。絶対避けましょう。
ハンカチ
これは、プレゼントでもよく言われますが、ハンカチは、日本語で「手巾(てきれ)」=「手切れ」に通じ、「さよなら」や「これっきり会いたくない」と捉えられてしまう場合があります。
ハンカチは無難な贈り物ではあるように思えますが、避けた方が良いでしょう。
特に年配の方はこういったことを気にする傾向にあるので、商品を選ぶ際はよく気を付けましょう。
一番のマナーは「気持ちを込めて贈る」ということではないでしょうか?
形だけなのか、気持ちがこもっているのか、お相手には微妙に伝わってしまうものです。
商品を贈るのではなく、気持ちを贈るのです。
自分の好みや「あげたいもの」ではなく「喜ばれるもの」が大切です。相手の家族構成や年齢や人数、好みなどをしっかり調べて、先方のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
自分が贈りたい物と、お相手が贈られたい物とで違う場合があるので、お中元にもらって嬉しいランキングをご紹介するので、参考にしてみて下さいね。
もらったらうれしいギフトは?
1 ビール 58.6%
2 お菓子・デザート 25.2%
3 各種商品券 22.4%
4 ハム・ソーセージ 21.7%
5 カタログギフト 17.9%
6 コーヒー・お茶 17.0%
7 産地直送の野菜・果物 14.0%
8 産地直送の魚介類(かに、鮭等) 13.8%
9 地酒(日本酒、焼酎) 13.6%
10 ジュース飲料(100%果汁等) 13.5%
せっかく贈るのであれば、お相手に喜んでもらえる物にしたいですよね?
本人はもとより、ご家族にも喜んでもらえたら最高ですね。
選び方もとても悩むものですが、贈る相手の年代によって考えていくと選びやすくなります。
年配の人であれば百貨店などから探す方がブランドイメージもありますので喜ばれやすくなります。若い世代になれば、今時の有名なスイーツや食品類などでもお取り寄せするのもいいでしょう。
お中元もやり取りがあると、それだけで楽しい気持ちにさせてくれるものです。日頃の様々な感謝を伝えたり、近況をお知らせする機会として、肩肘張らずに選んでみて下さい。
いかがでしたか?
昔からある日本の伝統あるしきたりですから、マナーをしっかり守って失礼のないように、かつ、お相手に喜んでもらえるお中元にしたいですね。
センスある贈り物は、その人の株を上げてくれること間違いなしです。
毎年贈っている方も、今年初めて贈る方も、しっかりとマナーを身に付けて、感謝の気持ちを贈りましょう!
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