lamar_
2017/05/17
女性としては無意識に感じてしまう、“30歳の壁”。周りからはやし立てられることも増えてきて、より一層そう感じるのではないでしょうか。
ついこの間まで、「まだ20代前半だし、結婚なんてまだまだ!」と考えていたのに、気がつけば“アラサー世代”になってる。友達との会話も結婚の話題が増えてきたし…と理由もなく焦っている方も多いのでは?
でも、本当に30歳で独り身ってそんなにイケないことですか?
メディアでも“晩婚化”だと騒がれ、若者の「結婚離れ」だの「恋愛離れ」だの言われていますよね。
世間が昨今の風潮に困惑するのもそのはず、20年前までは国民の生涯未婚率が5%を超えることはなく、結婚することが日本では当たり前とされてきました。
現在の30代前半の未婚率は34.6%。3人に1人は未婚という結果になります。
なぜ近年の晩婚・未婚率が増えているのでしょうか。
インターネットの進化で私たちはたくさんの情報に触れることが可能となりました。今まで知りえなかった、知らない世界をみることが可能となり、趣味の幅が広がっています。
以前までは、色ものとしてみられてきたオタク文化も、日本の文化として一般的な趣味として受け入れられています。
珍しい趣味を持つ人も、SNSにより仲間を簡単に見つけられるようになりました。
これまで周りに見つけられなかった、新たなコミュニティをすぐに構築することができます。
恋愛以外に承認欲求を満たしてくれるものは多くなりました。興味が恋愛以外に分散し、優先順位が下がったのだといえます。
バブル崩壊後、日本は不況続き。今の若者と言われる世代は、景気の良い状態を経験したことがありません。
結婚の話をするにあたって、経済面は切っても切り離せないもの。
結婚に踏み切れるだけの経済力が、伴わなかった男性も多くいたのではないのでしょうか。
安定したら、いつか養えるようになったら、と考えているうちに、月日だけが過ぎてしまった…という状況も考えられます。
言わずもがな、女性の社会進出は大きな関係あります。
男女雇用機会均等法が施行されてから、約30年。徐々に女性の社会進出が進み、今では女性が働くことが当たり前となっています。
それに伴い、女性は経済的にも社会的にも男性の助けがなくとも、自立できるようになってきました。
これは地方よりも都会の方が、結婚が遅れる理由ともいえます。
都会に本社を構える企業は多く、優秀な女性社員は本社に身を置きます。
地方で実家のそばに身を置く女性より、都会の女性は仕事で成果を出さなければこの土地では生きていけません。
それゆえ、都会の女性は地方在住の女性より仕事を重要視する風潮があると言えます。
では、自立ができるようになってきた女性が増えたことが、未婚・晩婚につながるとすれば、彼女たちは果たして結婚に幸せを見出す必要性があるのでしょうか。
これまでの日本では、男性が女性を養うことが、女性は男性の扶養に入ることが、当たり前とされてきました。
そのため、根強い「結婚=女性の幸せ」の方程式がいまだに薄れません。
しかし、女性も自立した生き方が選択できる今、自分自身を幸せにする選択肢はいくらでもあります。
結婚することで生涯絶対幸せ!とはいえず、既婚者には結婚した瞬間から離婚のリスクがあります。離婚後は、自らで立たなくてはいけない。いずれにせよ、自分の足で立つ必要性が絶対あるのです。
幸せになれる人は、既婚/未婚に関わらず、どちらにせよ“自立した人”であるといえます。
なぜ意味もなく、結婚を焦ってしまうのでしょう。
世間の風潮?親からのプレッシャー?それ以外にもきっと、心のどこかに「孤独」の感情があるからかもしれません。
同級生や友人の結婚話に、なぜこんなに引け目を感じてしまうのか。
きっと、あの子にはパートナーの存在があるのに、自分には求めてくれる相手がいないことへの寂しさを、無意識にでも感じています。
女としての魅力がないのかもしれないとか。私の存在は必要とされていないのではないか。存在価値について考えてしまいます。
あの子は結婚できたのに、私は相手すらいないと勝手に負けた気がしているのかもしれません。
女性の美貌は年齢ともに低下していきますし、「今の時点で売れ残っているのだから、今後の私に女としての価値を見出してくれる人はいるの?」と思ってしまったり。
今はひとりで生きていけるけど、私はひとりで死んでいくのかしら?もしかして、孤独死?という不安も…
結婚すれば、その“孤独”と決別できると思いますか?
確かに、結婚をすれば安心感あります。正式にパートナーである契約を結ぶのですから。
しかし、その中でも孤独を感じながら生活している人はごまんといます。
こちらが「家族という居場所があって良いな」と思っている分、あちらからは「自由でいいな」と思われています。
結婚という形式にとらわれなくとも、求められる存在であるか否かは別の問題。異性以外に必要とされる人は孤独を感じずに生きています。
一番大切なことは、自分の存在を肯定してあげること。自分を大切に思える人は“孤独”だとは感じないはずです。
性別問わず、誰からみても魅力的な女性であることが一番です。
結婚話から派生して出てくるのが、出産話です。結婚願望が薄い女性でも、自分の子どもを産みたいと考える方も多くいます。
正直なところ、結婚と違い出産に関しては適齢期が存在します。
排出できる卵子の数には限りがあり、どんどん少なくなると同時に、30歳を超えると、卵子の老化が始まります。35歳を過ぎると、ガクンと妊娠率も低下。
医学をもってしても、卵子を若返らせることはできません。妊娠をしづらくなり、流産の可能性も大きくなります。
年齢が上がれば、合併症のリスクも大きくなるため、スムーズに妊娠→出産という話ではなくります。
妊娠・出産の適齢期は医学的には、25歳~34歳と言われます。
出産はゴールではなく、確実なスタート。健やかな出産と元気な子育てを目標とすれば、アラサー世代が出産においては真っ盛りの時期といえます。
全出生児のうち婚外子の割合は2%と少なく、今のところは結婚と出産を切っても切り離せそうにありません。
しかし、不妊治療を行うカップルも増え、自然妊娠だけでなく卵子バンクや卵子凍結、体外受精と妊娠の仕方にも選択の幅が増えました。
自らの結婚に合わせて、お母さんになるための選択肢を考えることが必要となりそうです。
決して、結婚は年齢で決めるものではありません。結婚する理由は、“幸せになるため”であって、結婚することが目的になってしまっては元も子もないのです。
この年齢で未婚は幸せではない、と結婚自体を急ぐ必要がどこにあるのでしょう。
焦ってただ結婚をすることは無意味です。まだ、結婚をしていないのであれば、それはあなたのタイミングじゃなかっただけ。
現状ときちんと向き合ってみましょう。
あの人が幸せである理由は、結婚しているからではなく自立をしているからです。
うるさい両親からの電話。結婚はまだなのか、孫の顔が見たい、と言われるから、焦っているのかも。と周りの環境で勝手に壁作りあげているだけ。結婚していないだけで娘を恥じる必要があるのでしょうか。
私たち自身、30歳までに結婚するべきという固定概念に振り回されています。うるさい親たちだってそう。世間の意味のない、ものさしが気になるだけ。
結婚がを年齢で語る、古臭い外野の言葉はもう聞かなくて大丈夫。
今のあなたを肯定してあげてください。あなたを認めてあげられるのは、あなただけです。
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