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ワンランク大人の女性が装うアンティーク・ジュエリーの世界

繊細な装飾と豪華なデザイン・・・アンティーク・ジュエリーが今、注目されています。ヨーロッパの華やかな貴族社会を映し出すジュエリーには、他にはない魅力がたくさん刻まれています。今回はそんなアンティーク・ジュエリーの魅力を探ります!

アンティーク・ジュエリーとは

アンティーク・ジュエリーとはおもに欧米で作られた宝飾品で、製作されてから100年以上を経っているものを指します。

写真はカボッションガーネットのペンダント
イギリス 1870年~1880年頃

市場に出回っているアンティーク・ジュエリーのほとんどが、製作から200年以内のものなんですよ。

けれども、アール・ヌーボーやアール・デコ期のジュエリーは例外で、100年を経っていなくてもアンティーク・ジュエリーとして扱われています。

写真はアールヌーボーのゴールド・ネックレス

アンティーク・ジュエリーの魅力

アンティーク・ジュエリーの魅力の一つは金細工にあります。
当時、金が非常に少なかったため薄く叩いたり、線状に細く加工して独特に繊細な金文化を作り上げたようです。

写真はジョージアン・スリーカラー・ブレスレット。
フランス 1820年頃
3種類のゴールドを使っており、見事な金細工のジュエリーに目が奪われます。

この頃のジュエリーは王侯貴族だけのものだったので、権威のシンボル的存在でもありました。
金も高価なものだったので、今とは比べ物にならない高額だったことでしょう。

オランダ  1850年頃

オランダ北部の貴族ジュブリー家が結婚の記念に作らせたブレスレットです。
プラチナとゴールドを使ったアンティーク・ジュエリーで、非常に繊細な金細工がほどこされています。

一つ一つ丁寧に作られているアンティーク・ジュエリー。
持ち主の階級や歴史まで感じることができます。

イギリスのアンティーク・ジュエリー

イギリス人はアンティークが大好きです。
アンティーク・マーケットが充実していて、骨董市がよく開かれていますよ。

ジョージアン様式

イギリスにおけるアンティーク・ジュエリーの歴史は、ジョージアン様式から始まりました。
1714年のジョージ1世即位から1837年のヴイクトリア女王即位までの時代です。

ジュエリーのセンターストーンの台座に波形の細工があるのが見えますか?
金が非常に高価だったので薄く伸ばしたり、線状に細く加工したりして繊細な金細工が施されています。

こちらはジョージアンのアンティーク・シールです。
銀に金張りがしてあります。非常に細かい細工ですね。
シールには「UNITE」と刻まれており、「団結」という意味です。

「カンティーユ 」という技法で作られたジョージアン様式のジュエリー。
このネックレスのペンダント・トップは、はずせばブローチになるそうですよ。

カンティーユとは、フランス語で刺繍の金や銀の糸を意味するそうです。
できるだけ豪華に見せるため、細い金銀糸を自在に曲げたり、つないだりした金細工の技法です。

ビクトリア女王の時代

ビクトリア女王の統治時代にイギリスは世界中に植民地を持ち、日の沈みことなき大英帝国といわれるほど反映しました。
そうして貴族たちは華やかなジュエリーを身につけるようになりました。

ヴィクトリア朝ルビーペンダント

繊細な金細工をほどこしたヴィクトリア朝のルビーペンダントです。
イギリスの伝統的なデザインにルビーと真珠が施された、美しいアンティーク・ジュエリーです。

ため息が出るような、オールドヨーロピアンカットのダイヤモンドと天然パールが使われたティアラ。
アンティーク・ジュエリーは宝飾品としての価値だけでなく、骨董品としての価値もあるので素晴らしいです。

当時のガーネットが流行し、ガーネットを使ったジュエリーがたくさん制作されました。
写真は当時作られたものと思われるガーネットでできたアンティーク・ペンダントです。

オーストラリアでオパール鉱山が発見されたことから、オパールもアンティーク・ジュエリーによく使われました。
神秘的な色彩に当時の貴族たちも魅せられたのでしょう。

モーニングジュエリー

モーニングジュエリー(喪のジュエリー)もこの時代に生まれました。
ヴィクトリア女王は42歳の時、最愛の夫アルバートを亡くします。
女王は常に喪服を着るようになり、それと同時にジェットを使ったジュエリーを身に付けるようになりました。

ビクトリア女王は最愛の夫アルバート公を失ったことで、表舞台から身を引きます。
そのため息子のエドワードが表に出るようになり、エドワーディアン様式が始まります。

写真は1903年製 エドワーディアンの英国シェフィールド製 スターリングシルバー
純銀製のアンティーク・ナプキンリングです。
繊細な透かし加工が素晴らしいです。

その他のアンティーク・ジュエリー

もちろんイギリス以外でもアンティーク・ジュエリーはありますよ。
意外なところではエジプトのツタンカーメン王のジュエリーが究極のアンティーク・ジュエリーかもしれません。

こちらは19世紀フランスで作られたローズカットダイヤモンドブローチです。
フレンチジュエリーならではのゴージャスで、華やかなアンティーク・ブローチです。

こちらも1900年頃、フランスで作られたアンティーク・ブローチです。
真珠と金細工が施されていて、ガーランドが装飾されています。

ヴィクトリアン前期1850年頃

イタリアのヴェスビオス火山から出た溶岩を用いてアンティーク・カメオです。

カリフォルニアで金鉱山が発見されたことから、金が多く流通するようになりました。
こちらはデザインが美しいアールヌーボー・スタイルのアンティーク・フラワー・ブローチ。
アメリカの会社が1900年代初めに作った作品だそうです。

アンティーク・ジュエリー まとめ

いかがでしたか。
アンティーク・ジュエリー、ステキですね。
繊細な金細工と大胆なデザイン、歴史的背景にますます魅力を感じてしまいます。
今回は最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
Have a nice day!

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