記事ID65523のサムネイル画像

おすすめの4Kビデオカメラを買うならソニー、パナソニックどっち?

10年ほど前までは、ビデオカメラというと10万円以上のモデルが中心だった。「子供の成長記録を撮る」という目的が多いためか、ハイエンドモデルのビデオカメラがおすすめであった。しかし多機能化が進んだこともあって、5万円前後のおすすめモデルが売れ筋となっている。

おすすめ4Kビデオカメラを買うならソニー、パナどっち?

ビデオカメラの価格破壊が著しい。10年ほど前までは、ビデオカメラというと10万円以上のモデルが中心だった。「子供の成長記録を撮る」という目的が多いためか、ハイエンドモデルのビデオカメラが売れる傾向にあった。しかし今は画質もある程度頭打ちとなり、低価格モデルでもWi-Fi対応などの多機能化が進んだこともあって、実勢価格5万円ぐらいまでのおすすめモデルが売れ筋となっている。

そんな中で、最近急速に注目度を増しているのが「4Kビデオカメラ」だ。ソニーは2014年3月に「ハンディカム FDR-AX100」を発売し、15年2月には小型化した「ハンディカム FDR-AXP35/FDR-AX30」を発売。

パナソニックも15年1月に一般コンシューマー向けモデルのビデオカメラとしては同社初となる「愛情サイズ HC-WX970M」を発売し、いよいよ本格4K時代の幕開けとなった。

2003年のHDV(テープ式ハイビジョンビデオカメラ)、2006年のAVCHDが登場したときと同様に、出たばかりの4Kビデオカメラは保存メディアや再生機器などさまざまな課題を抱えているのは確かだ。とはいえ、フルハイビジョンの4倍もの解像度を持つ4Kビデオカメラに大きな可能性とおすすめを感じている人も多いのではないだろうか。

4Kビデオカメラというと最近は米GoProの「HEROシリーズ」やソニーの「アクションカムシリーズ」などアクションカメラにも広がっているが、今回はチェックしておきたいソニー、パナソニックの注目4Kビデオカメラのおすすめを紹介したい。

ビデオカメラのおすすめ:空間光学補正搭載のソニー VS. 小型軽量なパナソニック

ソニーが15年2月に発売したビデオカメラ「ハンディカム FDR-AXP35」は、1インチの大型センサー(総画素数約2090万画素)を搭載した「ハンディカム FDR-AX100」に比べ、かなり小型化した1/2.3インチセンサー(同約1890万画素)を採用。センサー部全体をフローティング構造にすることで強力な手ブレ補正を実現する「空間光学手ブレ補正」を4K対応ビデオカメラとして始めて搭載した。

一般消費者向け第1号モデルであるAX100は、高画質を追求したことによって大きさや重さ(撮影時総重量は約915g/付属バッテリー装着時)を犠牲にしてしまった。AXP35はそれに対し、小型センサーを採用したことでコンパクト化を実現。ハンディカムシリーズの一つのおすすめ特徴であるLEDプロジェクターを内蔵しながら、撮影時総重量は約725g(付属バッテリー装着時)とかなり軽量化した。ファインダー(電子ビューファインダー)を搭載しているのも大きなおすすめの特徴だ。

一方のパナソニックは、14年6月に4K撮影が可能なアクションビデオカメラ「HX-A500」などを発売したものの、液晶ディスプレイを搭載するAVCHD対応の一般消費者向けビデオカメラとしては15年1月に発売した「愛情サイズ HC-WX970M」が初のモデルとなる。

WX970MもハンディカムAXP35と同様に1/2.3インチセンサー(総画素数約1891万画素)を搭載するが、撮影時総重量はAXP35に比べてかなり軽い約447g(レンズフード装着時で約475g)を実現したビデオカメラになります。

WX970MはAXP35のようなプロジェクター機能は内蔵していないが、AXP35が光学10倍ズーム(全画素超解像ズーム:15倍)なのに対し、光学20倍ズーム(iAズーム:25倍)とズーム倍率が高いのがおすすめの魅力となっている。14年モデルから愛情サイズシリーズに搭載して人気となっている、サブカメラの映像を“ワイプ”として同時記録できる「ワイプ撮り」に対応しているのもパナソニックならではのおすすめだ。

ただし、AXP35と違ってファインダーは搭載していないため、液晶ディスプレイを見ながらの撮影のみとなる。

4K動画の撮影フォーマットは、ソニーが「XAVC S」(約100Mbps、約60Mbps)なのに対し、パナソニックは「MP4形式」(最大72Mbps/VBR)という違いもある。

 では、今おすすめの4Kビデオカメラを購入するならどちらがいいのか。価格.comの口コミ掲示板の情報から探ってみることにしよう。

ソニーAXP35とパナソニックWX970M、どちらがおすすめ?

ソニー「FDR-AXP35」の口コミ掲示板では、やはりその大きさと重さが話題に上っていた。

 「空間手ブレと4Kだからやむを得ないと受け入れるしかありません」、「結構、大きいですね。胴回りは昔のDVテープ機のようでした」、「AX100との本体重量の差は160gですが、大きさの違いほどAXP35が軽く感じられませんでした」など、ビデオカメラが大きくて重いと感じている人は多いようだ。

逆に「ビデオカメラが大きく重くなったのが残念ですが、安定した撮影のためにはこの方が良いのでしょう」といった意見もあった。軽い方が持ち運びがしやすいし疲れにくい半面、手持ち撮影では手ブレがダイレクトに伝わって映像がブレやすいという欠点もあることは認識しておくといいだろう。

パナソニックWX970Mの口コミ掲示板では、ソニーのAXP35やAX30の中でどれがおすすめなのかという質問が上がっていた。

子供たちのイベント撮影が主な用途だというスレッド主は、それぞれの機種について以下のような違いがあると認識しているという。

■WX970Mでのおすすめと懸念点
○軽い
○ズーム
×動画サイズ4Gでファイルが区切られる噂が・・・
×手ぶれ補正が弱いイメージ

■AX30でのおすすめと懸念点
○手ぶれ補正が凄そう
○画質が良いイメージがある
×ズームが10倍で幼稚園のイベント大丈夫?
×重い

ソニーのビデオカメラAX30とAXP35はプロジェクターとファインダーの有無が大きな違いとなっており、画質は同等だ。回答の中から参考になるものをいくつか紹介しよう。

 「ソニー製品をおすすめいたします。WX970Mで4Kを撮影した場合、ファイルは4GBごとに分割されます。初心者の方はこの分割されたファイル管理に泣くことになるでしょう」

 「帯に短したすきに長し、という感じでしょうか。長回し時には4Kで撮らないようにして、WX970がおすすめのような気がします。AXP35、AX30は運動会等のファミリーユースにはあまりに望遠が弱すぎるので」

他のスレッドでもソニーAXP35とパナソニックWX970Mのどちらがおすすめのビデオカメラかという質問が上がっていたので、そちらの回答も紹介したい。

 「もし、ディズニーリゾートへ行くことがあるようならソニーのほうが撮影範囲が広がるのでソニーのほうがいいです。たとえば、シーの4月3日で無くなるジャングルのショーは、ファインダーなら撮影が出来ます。液晶では出来ません。似た値段帯のようなのでビューファインダーが、あるなしとでは、あったほうがおすすめに決まっています。些細なことだけど、実は大きなことです」

 「今買うなら私のおすすめはパナソニックかな。ソニーのは空間手ブレ防止やマイクシューもあるのですが、比較的大きく重いです。パナのは実機を見てみると小さくて、軽くて、解像感もソニーより高いみたいで、さらに望遠がソニーより勝っています」

 「画質のパナ、手ブレ補正のソニーという感じでしょうか。私はより小型軽量で光学20倍ズームを搭載し、発売が1カ月早かったパナを購入しましたが、この手ブレ補正の威力を見るとソニーもおすすめです」

 「画質はパナソニックですね! 明らかに解像感はパナソニックがクッキリはっきりしています。それを見るとソニーのはなんかぼやけているんですよね。軽さや大きさもパナソニックが良く、はじめはモックアップ?と思うほど軽く感じました。手ブレ防止はソニーのビデオカメラの方が全然おすすめですが、パナソニックも悪くはありません。私なら画質最優先なので、パナソニックのビデオカメラをおすすめします」

おすすめビデオカメラ:フルHD撮影時の画角の違いにも注意

動画や静止画を撮影する上で、レンズの画角や光学ズームの倍率などはとても重要なおすすめポイントだ。さらに“普段使い”においては、4K動画撮影だけでなく「フルHD動画撮影」の画角の違いにも注目したい。
 4Kビデオカメラは4K映像を撮影できるのが最大の魅力だが、4K映像は容量が大きいため、「今回はフルHDで十分」という場合もあるだろう。ソニーのAXP35は4K映像とフルHD映像で画角の違いはないのだが、パナソニックのWX970Mは画角が変わるので注意したい。

口コミ掲示板では、「WX970の2Kは、4K分の画素数(4K分の有効面)から『2K分を切り出して撮影する』ような感じになっており、その分だけ『画角が狭く』なります」という情報があった。

 実際、ソニーのビデオカメラAXP35は動画撮影時の有効画素数は4KでもフルHDでも約829万画素で変わらないが、パナソニックのWX970Mは4K時は約829万画素、フルHD時は約610万画素という違いがある。画角もAXP35は35mmフィルム換算で29.8~298.0mm(光学10倍ズーム)で4KとフルHDに違いがないのに対し、パナソニックは4K時は30.8~626mm(光学20倍ズーム)、フルHD時は37.0~752mmという違いがある。

中心部の2K(フルHD)分をそのまま切り出したわけではないにしろ、フルHD撮影時は画角が狭くなってしまうのは確かだ。ビデオカメラでも広角端では35mmフィルム換算で30mmを切るのが当たり前になってきている昨今、フルHD撮影時の37mmというのは広角撮影時には不利になると思っておいた方がいいだろう。

 「ソニー機においては、4Kモードに比べて2Kモードは倍ほど感度が高くなる仕様ですが、WX970では違いますね」という口コミ情報もあった。ソニーのAXP35は最低被写体照度が4K撮影時で9ルクス(シャッタースピード1/30秒のローラクスモードでは5ルクス)なのに対し、フルHD撮影時は6ルクス(同3ルクス)と感度が向上する。ちなみにパナソニックのW970Mの最低被写体照度は2ルクス(シーンモード「ローライト」、シャッタースピード1/30秒の場合)となっている。

おすすめビデオカメラ:まとめ

それぞれおすすめの製品作りのコンセプトが異なるので、どのようなシーンを撮影したいのかによっておすすめを選ぶのが良さそうだ。

関連する記事

この記事に関する記事

この記事に関するキーワード

キーワードから記事を探す

TOPへ