るおう・あららぎ
2017/05/29
1日の終わりにゆっくりお風呂タイム・・・至福のときですね。でも、そのお風呂の温度もしかして高くしていませんか?お風呂の温度が高いほうがあったまるから・・・なんとなくそう思いがちですが本当にお風呂の温度が高いほうが温まるのでしょうか?
熱いお湯につからないと温まらないと思い込んでいるのです。
だから、42~43度あるような熱い温度のお風呂に入っているのです。
中には45度という人もいて、平均でも41~42℃位といわれています。
「私は、お風呂はいつもぬるめに入っています。」という人たちでも、実際に計ってみたら41℃以上が多いです。
どうやら私達は温度の高い熱いお風呂に入らないと温まらないと思い込んでいるようです。
適切なお風呂の温度って何度?
理想的なお風呂の温度は実際の設定温度よりも低く、体温に近いことがわかりました。
理想的なお風呂の温度で体にどんな効果があるのでしょうか?
人間の身体は意思に関係なく、自律神経によって調整されています。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、互いに反対の働きをしています。
交感神経
心臓や筋肉などのはたらきを高めるなど、身体を活動的にするように作用します。
交感神経とは、昼の神経と言われ、体・筋肉などが緊張し、興奮した状態です。
副交感神経
血管を拡張したり、動悸を鎮めるなど、身体をリラックスさせ休めるように作用します。
副交感神経とは、夜の神経と言われ、体・筋肉などが弛緩し、リラックスし血流が増すのです。
2つの神経が体を調整しているようです。
入浴中、交感神経と副交感神経のどちらが働くかは、湯の温度に左右されます。
ぬるめ(夏なら38度、冬なら40度位)の風呂に入ると、副交感神経の働きが高まり、精神的に落ち着きます。
また、末梢神経も拡張するため、血圧が下がり、心臓の負担が軽くなります。
疲れているときに、ぬるめの風呂にゆっくり入るのがよいと言われるのはこのためです。
リラックスするためにぬるめの温度のお風呂につかるのが良いとされる理由は2つの神経の働きがつかさどっているようです。
みぞおちくらいまでのお湯にゆっくり入る半身浴がよいようです。
お風呂用温度計を使ってみましょう。
では、38℃~42℃はどれくらいの熱さでしょう?
38℃といえば自分が考えるよりずっとぬるいお湯です。
理想的な40度以下の温度を「不感浴」といい、
自律神経の副交感神経が優位に働き体はリラックスし、筋肉も弛緩しだします。
人間の平均的な体温が36度だとすると38度はぬるめに感じるかもしれませんが、心も体もリラックスするためには適切なお風呂の温度だといわれているようです。
温度の高いお風呂はとっても危険?!
お風呂での事故で多いのが転倒事故です。
お風呂から上がった途端めまいを起こし転倒。
もともと高血圧の方の場合なら脳卒中を起こしてしまうこともあります。
この事故は最悪の場合死亡事故にまでつながってしまう危険性があるのです。
なぜこのような症状が起こるのでしょうか?
42℃以上の熱いお風呂に入ると血管が収縮し、血液の流れが悪くなり、血圧が上がります。
さらに肩までつかった状態で全身にかかる圧力は約1トンになります。
水圧に耐え、熱いお風呂で長湯をすれば体に良いはずがありません。
ニュースでよく耳にするお年寄りのお風呂での事故、お風呂の温度が関係しているようです。
突然死は入浴中が第2位という怖い調査結果が報告されています。
42度という熱めのお風呂に入ると血圧が一気に約50mmhg位アップし、
お湯から上がると一気に急降下するのです。
(40度以下なら10~20くらいの上昇で済むのです。)
この急激な変化に心臓や脳がついていけず、突然死にいたることがあるのです。
なんと年間約14,000~15,000人も亡くなるのです。
交通事故の死亡より多いのです。
お風呂の温度で血圧が急激に上がったり下がったりすると突然死を招くことが・・・
入浴時は利尿ホルモンの分泌が増え、尿が膀胱に溜まって行きます。
脱水症状が進むので、血液が濃くなります。
熱い湯に入ると、発汗でさらに血液の粘度が増してドロドロの状態になります。
お風呂の温度が高いと血液がドロドロになってしまうようです。
適切なお風呂の温度で入浴すると心も体もうれしいことがいっぱい。
いかがでしたか?
お風呂の温度が与える体への影響は様々です。
毎日仕事や家事に追われ疲れた体にあたたかいお風呂でゆっくり過ごす時間はしあわせです。
事故を起こさない為にも、適切なお風呂の温度で至福のリラックスタイムを過ごしましょう。
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