白髪染めを天然カラーリング剤へナで! きれいに染めるコツのまとめ

白髪染めにへナを愛用する方が増えています。植物素材で作った白髪染め剤のへナ。化学的な染料ではないところが魅力ですが、使い方が難しいのでは?と使うのをためらっている方も多いようです。へナで白髪染めを行なうための方法や基礎知識をまとめました。

白髪染めに使われるへナとは?

白髪染めとして利用されているへナ。熱帯地方であるインドや中近東など西南アジアからアフリカにかけて広く自生する、ミソハギ科の植物です。指甲花(しこうか)ともいい、葉や若枝を乾燥させ、粉末にしたもので、インドの伝承医学であるアーユルヴェーダでは、薬草としても用いられました。また、古来は橙色の染料として、爪などを染めるのに用いていました。インドの女性が額に漬けているビンディという赤い印も、へナを使っているのだそうです。

ヘナは多年生の植物なので秋の収穫時期には根元の株の部分を残し、そこから上を鎌で刈り取ります。株を残しておくと枝葉が伸びてきて、翌年も収穫することができます。
ヘナは、学術的にはこのミソハギ科の植物を指しますが、ヘナを配合した天然原料の白髪染めの総称を「ヘナ」と呼ぶのが一般的です。

出典:http://www.henna.co.jp

どうしてへナで白髪が染まるの?

現在のカラーリングは、化学変化によって染料を内部に定着させるものです。髪の色素を薄くしたり、タンパク質の結合力を弱めたりと、どうしても髪に負担が かかってしまいます。ヘナには、ローソニアという色素成分が含まれており、髪の主成分であるケラチン(=タンパク質が線維状につながったもの)にからみ付く性質があります。この作用で髪がオレンジ系に染まります。

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ヘナの色素lowsoneは、髪の表面を被うキューティクルの内側にあるコルテックス(毛皮質)のタンパク質と結合して髪に色を付けます。そのため一度染まると色が長持ちします。よって、ヘナは酸化染料を使ったヘアカラーと同じ「永久染毛剤」に区分されます。

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へナは植物の染料なので、草木染めのように染まると考えるとよいかもしれません。
また、オレンジ系染料なので、へナで白髪染めを行なった場合、赤茶色に染まります。

白髪染めに使うへナの粉末

へナで白髪染め 長所と短所

自然の植物で作られた白髪染めのへナ。天然成分の染料ですから、肌の弱い人でも安心です。また、古来、インドなどでは薬用植物として用いられてきたことから考えても、体によいと思われますし、白髪染めにへナを用いることはメリットが多そうです。
しかし、天然の素材だけに、ケミカル素材のカラーリング剤に比べるとクセが強いため、使い慣れるまでに時間がかかるかもしれません。
ここでは、へナの長所と短所を挙げてみました。

白髪染め へナの長所

• 髪にダメージを与えない
• 長時間かけて染める事で、ヘナはきちんと染まる
• 一度髪を染めると色が抜けない
• 毛染めでかぶれた事のある人でも使える
• 安く髪を染められる

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白髪染め へナの短所

• 準備(1時間~)と髪染め(2,3時間~)に時間がかかる
• ヘナ使用後の髪は、カラーで明るく出来ない
• ヘナは水分を奪うので髪がパサつく。頭皮が乾燥する
• ヘナの粒子で排水口が詰まり掃除が大変
• 白髪はヘナでオレンジ色に染まる。
• 色落ちが数日続き、夏は白いシャツが着れない
• 強い臭いが数日続き、周囲の人に髪染めがバレる
• http://白髪ヘナ.com/

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へナの短所の中でも、その臭いが気になるという方は多いようです。しかし、天然のへナには草木の香りが強くあって、2~3日はとれないと覚悟した方がよさそう。お勤めの方などは、連続して休める時の休日の前日とか初日に白髪染めをするようにしているという方もいるようです。
また、染めるのに時間がかからない、短時間で染まるへナを使う方もいますが、これは100%へナではなく、化学染料が含まれています。安全・安心を求めてへナを使うのでしたら、時間がかかるのを覚悟して100%へナで白髪を染めるべきです。

白髪染めをしたいけれど、化学染料を含まない安心な染料で染めたいという方に、ヘナはお奨めの染料ですが、デメリットもいくつかありますから、それらをよく理解した上で白髪染めをすべきですね。

ヘナを使っている方たち
• 白髪がまだ少ない方(白髪が多いと染めた後のオレンジや赤色が目立ちます。)
• お勤めしていない方(染めた後の臭いや色落ちを気にしないで済む方)
• 油性髪の方(ヘナを使うと乾燥してパサつくので乾燥しがちの方には不向き)

出典:http://白髪ヘナ.com

白髪染めのためのへナの品質

白髪染め用へナと謳われていても、100%へナではないものもあります。
へナによる白髪染めは、染め上がりが赤茶色になりますが、もっと黒くするために化学染料を添加している場合があります。
また、白髪染めをするのに時間がかかるというへナのデメリットを解消するため、やはり化学染料を混ぜて短時間で染まると言っている場合もあります。

高品質で安全なヘナを選ぶというのは非常に大変です。余計な不純物が配合されているもの、酸化染料など化学成分が配合されているものなど玉石混合だからです。


ヘナの基本知識として知っておきたいのは、ヘナが染料になるのはローソンという天然色素が含まれているからです。そしてこのローソンは赤い色をしているため、ヘナ100%の染料を使うと赤やオレンジといった髪色に染まります。


そのため赤やオレンジに近い色以外に染まるヘナカラーというのは、何かしら他の成分が配合されているということです。実際、白髪を赤やオレンジに染めたいという日本人は少ないので暗く染まるようにあえてジアミンなどの化学染料を少量配合している商品は多いです。

出典:http://www.allindiaeducation.com

100%へナの白髪染めをナチュラルへナ、へナに化学成分を配合した白髪染めをケミカルへナと分けて考えることもあるようですが、地肌が弱かったり、ダメージを受けやすい髪質の方などは、ナチュラルへナで白髪染めをしなければ意味がないですね。

100%へナで白髪染め中。

へナによる白髪染めは、自分ですることもできますが、良質なへナかどうかしっかり見極める必要があります。
自分で白髪染めをするためにへナを購入する場合は、信頼できる販売元から買うこと。
また、美容院で白髪染めをする場合も、同じく信頼できる美容院にお願いすることが大切です。

高品質のヘナを見分けるポイントですが、良質なヘナの粉末は粒子が細かく、水に溶かすと粘り気が出ます。また、通常ヘナは薄い緑色、ウグイス色、または、少し茶色がった緑色をしています。


産地や収穫時期によりこの色合いは多少は変わりますが、保存状態が悪かったり、古い物は黄色や褐色になってきます。また、きれいな緑色になるように化学染料を混ぜているものもあるので注意が必要です。


さらに、ヘナのニオイも良質なヘナを見分ける際に参考になります。良質なヘナは抹茶や干し草、又は、芝生のようなニオイがしますが、化学染料が混ざった場合は金属系のニオイがします。

出典:http://www.allindiaeducation.com

へナによる白髪染め 補足情報

へナにはトリートメント効果も!

へナによる白髪染めのメリット、まだありました。
それは、へナによるトリートメント効果です。

ヘナは、傷んだ髪を、修復していくので、

続けていくと、髪にハリ、コシが出て、

猫っ毛の人は太く、量の多い人もサラサラでまとまった髪に

変えてくれるのです。


ヘナの、トリートメント効果を最大限に発揮するため、

最初にヘナ100%だけで、染めていくのが良いかと思います。



本格的に、髪質を変えたいなら、

髪全体に、ヘアパックをする要領で、行うといいでしょう。

出典:http://trend-library.com

へナ+インディゴでブラウン系の白髪染め

へナで白髪を染めるとオレンジ系の色に染まりますが、落ち着いたブラウン系にできる方法がありました。
それも化学染料が配合された白髪染めを使うのではなく、インディゴという天然素材を用いる方法です。

まずへナで白髪染め

明るいオレンジ系に染まります。

へナで染めた後、インディゴで染める

落ち着いたブラウン系の色になったことがわかりますね。

ただ、インディゴはへナに比べて色落ちしやすいようです。
へナはシャンプーしても落ちませんが、インディゴは落ちてしまいます。
でも、石鹸シャンプーではなくハーブシャンプーなら、色落ちしにくいといわれているので、インディゴを使用されるなら、シャンプーはハーブシャンプーですね。

藍、インディゴには、抗菌殺菌作用があり、雑菌が繁殖しにくいため、汗をかいても、不潔になりにくい、剣道着が臭くなりにくいんですね。だから、剣道着は藍染めを使った。

そういう意味で、インディゴは髪に大変によいハーブだといえます。頭、汗かきます。すると、インディゴが少しづつ流れ落ちて、地肌を殺菌、抗菌してくれます。だから、インディゴの色が落ちてきても、まんざら、悪いことでもないんですね。

出典:http://hena.ohah.net

インディゴには殺菌作用があるので、色落ちも逆に頭皮が殺菌されるというメリットとしてとらえることもできるわけですね。

へナの特徴を知って、正しい白髪染めを

化学染料を使用しない、100%へナにによる白髪染めについて、調べてきました。
肌に優しく、環境にもよいへナですが、実際に白髪を染める場合は、いろいろ注意点があることもあわかりました。
メリット、デメリットをよく知った上で、正しい白髪染めの方法で、ステキな髪になりましょう。

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