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ママの大切な赤ちゃんのために!新生児への正しい授乳方法は?

長い妊娠生活の末に、愛しの赤ちゃんと感動の対面を果たしたママ。出産を終えた後はすんなり授乳ができるものかと思いきや、新生児への授乳って思っていたより大変!新生児への授乳で苦労する点や、気を付けなければいけない点などを、新生児の特徴と共に説明します。

おっぱいはいつから出るの?

新生児の定義

新生児:出生後28日未満の乳児

出典:https://ja.wikipedia.org

母乳の分泌がはじまるのは

赤ちゃんが生まれれば何もしなくてもすぐに母乳が出始めるのかというと、決してそうではありません。
中にはそういう方もいらっしゃいますが、大抵の場合には母乳が出るようになるまで数日かかります。
そして母乳が出るようにするには、赤ちゃんの協力が必要不可欠なのです。

産後すぐに、おっぱいはたくさん出ません。出てくる時期には個人差がありますが、初産で3~4日、経産で2~3日はかかるそうです。母乳の分泌を良くするためには、赤ちゃんに何度も吸われることで、お母さんの脳に刺激を与え、母乳を作るホルモンが活性化されます

出典:http://odevivi.com

初乳とは?

初乳とは「産後1週間くらいの間に分泌される」母乳です。

出典:http://mamas-milk.net

赤ちゃんにとって必要な栄養素や、抵抗力のない赤ちゃんを病気から守る免疫物質が豊富に含まれています。

出典:http://www.premama.jp

初乳には新生児の赤ちゃんにとって、とても大切な成分が含まれています。
最初はなかなか母乳が出なくても、諦めずに吸ってもらいましょう!

新生児に母乳を授乳させることのメリット、デメリット

赤ちゃん側へのメリット、デメリット

【メリット】
 ・栄養素の偏りや不足が少ない
 ・母乳には免疫力を高める成分IgA(免疫グロブリン)が入っている
 ・赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけ飲ませることができる
 ・ママの乳首一択なので飲みやすい
 ・密着することによって安心感が得られ、愛着形成がなされる
 ・肥満の予防に繋がる
 ・哺乳瓶よりもあごの発達が促進される
【デメリット】
 ・新生児黄疸が出やすい
 ・ビタミンDの含有量が少ない
 ・哺乳量が少ない場合に気づきにくい
 ・慣れない新生児のうちは、おっぱいを飲むのが人工の乳首より難しい
 ・離乳食開始時期にいざ果汁などを与えようとすると、哺乳瓶の乳首を嫌がる

ママ側のメリット、デメリット

【メリット】
 ・産後の子宮回復を早める
 ・ミルク代がかからず経済的
 ・肌を触れ合わせることで、愛着形成がなされる
 ・出かける際、荷物が少なくて済む
【デメリット】
 ・授乳回数が頻回なので大変
 ・乳房や乳首にトラブルが起きて痛い
 ・食事に気を配らなくてはならない
 ・体調が悪くても、飲めない薬がある
 ・外出先では授乳の場所を選ぶ
 ・ママ以外に授乳できず、常に赤ちゃんと一緒にいなければならない
 ・乳房や乳首の形が変わる
 ・授乳服や授乳用の下着に限られる

最近はミルクも母乳の栄養分に限りなく近づいているので、母乳育児に強くこだわる必要はありません。
母乳量が少ないのに母乳育児にこだわっていると、赤ちゃんが低栄養に陥ることもあり、特に低栄養による合併症を引き起こしやすい新生児期には注意が必要です。
ミルクでも触れ合って与えれば赤ちゃんは安心できますし、母乳育児と違ってパパや家族も授乳でき、ママの身体を休めることができるのも魅力的ですね。

新生児への授乳の仕方

【直母】赤ちゃんの抱き方

横抱き

おっぱいをあげるほうの腕で赤ちゃんの頭を支えます。
最もスタンダードな抱き方です。

交差横抱き

おっぱいをあげるほうとは逆の手で赤ちゃんの頭を支える抱き方です。

脇抱き(フットボール抱き)

赤ちゃんを脇に抱える抱き方です。
飲み残しが少なくなるので、乳腺炎や白斑などのトラブルがある際に勧められます。

添い乳

ママと赤ちゃんが横になって授乳させる姿勢です。
横になれるのでママは楽ですが、そのまま眠ってしまわないように注意しましょう。
窒息の危険性があります。

縦抱き

赤ちゃんの首を支え、座らせるようにして抱く方法です。首の据わっていない新生児でもこの抱き方で授乳することは可能です。

新生児の赤ちゃんは小さいので、いずれの抱き方も授乳クッションなどで腕や赤ちゃんを支えると安定し、授乳しやすいです。
同じ抱き方ばかりだと飲み方が偏ってしまうため乳房や乳首のトラブルを招きやすいので、色々な抱き方をローテーションさせると良いですね。

【直母】おっぱいのふくませ方

赤ちゃんを引き寄せ、乳頭で赤ちゃんの下唇を軽くなぞり、口を大きく開けるのを待ちます。赤ちゃんが大きく口を開けたら、すばやくおっぱいをくわえさせます。

出典:http://www.medela.com

赤ちゃんの吸啜力(吸い付く力)は、新生児の頃から意外と強いものです。
ふくませ方が浅いと、乳頭を傷つける原因になります。
傷つくと痛みが生じるため、授乳自体が苦痛になってしまうこともあります。
上唇が外側にめくれるくらい(アヒルのようなお口になります)しっかりと深く咥えさせてあげてください。

【哺乳瓶】ミルクの与え方

ミルクを飲ませる体勢は横抱きがベスト。布団などで寝かせたた体勢で飲ませ、万が一ミルクを戻したときに呼吸を妨げるため危ない。

出典:http://baby.kihon.jp

赤ちゃんの口に対して哺乳瓶を90℃の角度で飲ませるのがベスト

出典:http://baby.kihon.jp

ミルクの調乳温度は内腕に垂らしてちょっと熱いかなと感じる程度が適温だと育児書でも読んだことがありますし、産院でも指導がありました。数値で表すと40℃が適温です。

出典:http://baby.kihon.jp

哺乳瓶で授乳させるときは横抱きで、哺乳瓶の角度は90°、人肌より少し温かい温度のものを。
作り置きせず、飲ませる直前に作るようにしましょう。
勿体ないからといって飲み残したミルクを再度与えることは、絶対にしてはいけません。

新生児への、望ましい授乳間隔と哺乳量

母乳の場合

赤ちゃんが欲しがるだけ、何度でも授乳させて大丈夫です。
新生児の間は、目安としては1~2時間おき、長くても3時間おきで、授乳時間は片側5~10分程度が望ましいですが、新生児の間はまだ口の周りの筋肉も未発達なので疲れやすく、片側3分程度でもよいでしょう。

ミルクの場合

ミルクの授乳間隔は3時間以上あける必要があります。
赤ちゃんの消化機能は未発達なので、ミルクの場合与え過ぎると消化不良を起こす可能性があるためです。
特に新生児の赤ちゃんは注意する必要があります。
月齢に合った適正量(ミルクの缶やパッケージに書いてあります)や、授乳間隔を守って与えるようにしましょう。

授乳によるおっぱいトラブル

乳首の裂傷、白斑など

授乳によって、乳頭が裂傷を起こしたり白斑ができたりすることがあります。
それらは、授乳の際におっぱいのふくませ方が正しくないため起こるものが多いです。
赤ちゃんに咥え方を委ねていると間違った咥え方を覚えてしまい、いざ矯正しようと思っても吸い付いてくれなくなったりもしますので、新生児の頃から正しい方法で咥えさせるようにしましょう。

乳腺炎

母乳は乳腺を通って、乳頭から分泌されます。
細い乳腺の間で母乳が詰まってしまい、炎症を起こしてしまった状態を乳腺炎といいます。

乳房のしこり、痛みに始まり、重症の乳腺炎では高熱が出ます。
そうなると赤ちゃんの世話もつらい状態になってしまうのは勿論のこと、赤ちゃんに母乳をあげられないという事態にもなりかねません。

乳腺炎にならないようにするには、頻回の授乳、ママの食事を脂質の少ないものにする、正しい方法で授乳する、などです。
ママの食事に関しては赤ちゃんに質の良い母乳を与えるためにも、気を配りたいものですね。

ミルクを使う場合には

どんな時ミルクを使う?

母乳が不足している場合や、昼間働いていて母乳をあげられないときは、母乳にミルクを足す混合栄養にします。

出典:http://baby.goo.ne.jp

母乳をベースに、足りない分をミルクで補います。
母乳が足りているかは、おしっこやうんちの回数、体重増加の度合いなどで判断します。

1ヶ月健診で700g~1kg増えるのが目安となっていますが、赤ちゃんの体重増加には個人差があることが多いので、よその赤ちゃんとの違いをあまり気にしすぎないようにしましょう。

出典:http://allabout.co.jp

新生児の間は母乳のみで様子をみていても、一ヶ月検診で体重の増加不良を指摘され、ミルクを足すように指導されることもあります。
そんな時は、専門の方の指示に従うようにしてください。

粉ミルクの選び方

1.育児用ミルク
2.アレルギー対応ミルク
3.フォローアップミルク

出典:http://mamari.jp

1.育児用ミルクはメインとして授乳させるミルクです。
2.アレルギー対応ミルクは、普通のミルクでアレルギー症状が出た場合や、両親のどちらかにアレルギーがあり普通のミルクを与えるのは不安という場合に使用します。
3.フォローアップミルクは離乳食が進み、食事で大半の栄養を補給できる月齢になってから、不足しがちな栄養を補う目的で使用するものです。

いずれのミルクも適正な月齢が明記されていますので、赤ちゃんの月齢にあったものを選びましょう。

哺乳瓶の選び方

哺乳瓶には様々な容量のものがあります。
1回の哺乳量に合わせた哺乳瓶を用意したい方は、以下を参考にしてください。
ですが基本的には、新生児の時から最後まで使える容量のものを用意しておけば問題ありません。

1ヶ月未満:80~120ml
1ヶ月~2ヶ月:120~160ml
2ヶ月~3ヶ月:160~180ml
3ヶ月~4ヶ月:180~220ml
4ヶ月~9ヶ月:220~240ml

出典:http://哺乳瓶ランキング.biz

哺乳瓶の乳首の選び方

【丸穴タイプ】
・SS、S、M、Lのサイズがあり、赤ちゃんの成長に合わせてサイズを変えていく必要がある
・新生児用の乳首は主にこのタイプが使われる(新生児ならSSサイズ)

【クロスカットタイプ、スリーカット(Y字カット)タイプ】
・赤ちゃんの吸啜力に応じてミルクの出方をコントロールできるので、サイズアップの必要がない
・乳首の位置で出方にムラがあり、ムセることがある。Y字の方がムラは少ない
・適正は吸い方を調整できるようになる生後2ヶ月以降で、新生児には不向き

乳首の素材や形状も様々なものがあります。
是非、それぞれの赤ちゃんに合った使いやすいものを選んであげてくださいね。

新生児への授乳はママへの第一歩!

赤ちゃんが新生児の間は産後間もないママにとって、つらく大変かもしれません。
ですが、分泌されるホルモンがちゃんとママとして対応できるようよう、働いてくれています。
赤ちゃんが新生児の時から、その泣き声ではっと目覚めることができるのもそのためです。

赤ちゃんは生まれた時から可愛いものですが、自らの手で授乳することによって更に愛着が形成されていきます。
新生児の赤ちゃんへの授乳は、ママであることの自覚と、母性の目覚めに繋がるものです。
赤ちゃんは新生児の時からちゃんとママの愛を感じ取ってくれています。
是非、その貴重な触れ合いの時間を大切にし、幸せな授乳タイムを過ごしてください。

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