グリ777
2016/08/03
2015/09/26 更新
恋愛ネタではございません(笑)ですが、一旦冷え込んでいた池上彰と朝日新聞社ですが、2015年に入ってからは一転関係が好転に向かっているようです。最近の池上彰は逆に朝日新聞の紙面を褒めた上で、逆に読売新聞・産経新聞に苦言を呈することもあるようで…
オシャレに彩りを
池上彰氏
もう65歳になった池上彰。
慶應義塾大学経済学部卒。1973年NHK入局。報道局記者を歴任し1994年から「NHK週刊こどもニュース」初代お父さん役を11年間続けた後、番組降坂と同時に2005年にNHKを退職。在職中から執筆活動を始め、現在は出版、講演会、放送など各メディアにおいてフリーランスの立場で活動する。鋭い取材力に基づいたわかりやすい解説に定評がある。
常識本も新書で出していましたね…
私も恥をかくかも知れません…
読売新聞とともに、2大新聞を務めている朝日新聞。
慰安婦報道では不正確な記述が散々問題になったが、なぜかその後部数を減らしたのは当の朝日新聞ではなく、読売新聞だったらしい。なぜだろうか?
戦時中に商工大臣を務めた岸信介が典型だが、「一等国」志向のナショナリストたちは、国家への自分の愛、つまりただの国威発揚にいそしむ自己満足のために、本当は国家が守るべき市民を犠牲にしてなんとも思わない脳内構造になっているようだ。国が「立派」になっても、守ってもらえるはずの「しあわせな生活」を奪われる市民はたまったものではない。
朝日新聞の特徴としては、現政権に対して懐疑的な論調の社説やコラムが多いことが挙げられます。
今年で実は8年目を迎えている池上彰連載のコラム。一貫して朝日新聞に掲載されています。
2013年以降(慰安婦報道関連の前年)からは、毎月最終金曜日の朝刊に掲載されるそうです。
新聞各紙の報道のあり方をその時点で話題になっているニュースで批評するのが特徴。
朝日新聞は、自社に酷評の酷評のコラムを掲載拒否するという謎な行動を…
そのコラムは遅れて掲載され、結局朝日新聞が悔い改める形になりました。
さて、どんな内容だったのでしょう…
実は朝日新聞の勇気も認めたコラムだった
問題となった、池上彰氏の「新聞ななめ読み」。朝日新聞は従軍慰安婦記事の訂正もするなら謝罪もするべきではないか、というのがその内容です。
”今回の検証は、自社の報道の過ちを認め、読者に報告しているのに、謝罪の言葉がありません。せっかく勇気を奮って訂正したのでしょうに、お詫びがなければ、試みは台無しです。”
というわけで、読んでみればそんなこんななコラムでもなかったようです。
※”○○”部分が朝日新聞に掲載された池上彰氏のコラムの原文のようです。
池上彰の「新聞ななめ読み」を再開…
そして、2015年1月30日から再開されたそうで、ひとまず一連の騒動は終止符に。
ジャーナリストの池上彰さんの連載コラム「新聞ななめ読み」の再開が決まりました。弊社の「信頼回復と再生のための行動計画」発表を受け、池上さんが5日、連載を続ける考えを明らかにしました。池上さんのコラムは2014年9月4日に掲載されて以来、休載していました。再開は1月30日(金)の朝刊の予定です。
朝日新聞社のサイトより
朝日はなぜ長い間訂正しなかったのか。「朝日が反日だから」などという批判もありました。
しかし、私はそうは思いません。朝日新聞は、日本の大企業にありがちな、典型的な誤りを犯したのではないかと考えています。それは「問題の先送り」です。ここで私が想起するのは、バブルがはじけた後、不良債権が積み上がるのを見ながら、何もしないで処理を先送りしてきた日本の金融機関の失敗の数々です。
朝日新聞の訂正が遅れた理由について、池上彰は簡潔にまとめています。ポイントは「思想」や「価値観」と訂正が遅れたことについての関係性はないという点。
その点、今後民間企業であればどこでも起こりうる事態であると池上彰は考えているようです。
暗に他の大新聞(サンケイ・読売・毎日・日経・東京(中日))も「気をつけろ」といっているのかも?
テレビ朝日とNHKを自民党が呼び出した問題。
少なくとも政権を担当する政党が呼び出すことは「政治による報道への介入」と捉えられているようです。今回は、朝日や読売の紙面を評価し、毎日の紙面を「なぜ介入は許されないと書かないのか」という趣旨の批判を展開していました。
皇太子の憲法に関する発言について毎日新聞はより踏み込んで紹介していると評価していました。
要は「現行憲法が大切である」という趣旨のある種政治的発言に近いものでしたが、毎日新聞以外はしっかりと取り上げなかったようです。
この点、問題関心や記者の力量が問われると朝日新聞などにはかなり辛口。
池上彰氏のコラムはこのようにその月によって新聞社への評価がいろいろ変わっておもしろそうです。
池上彰が指摘する世論調査の質問法
成立した安保法制ですが、実は夏頃までは各社によって結果に開きがありました。なぜでしょう?
池上彰と朝日新聞の「ななめ読み」の画像。
どうやら、朝日・毎日・日経は安保法制(集団的自衛権)を「○」と「×」で端的に問うているのに対して、読売とサンケイは中間の選択肢として「わからない」ではなく、「必要最少限度なら○」というものを設けたそうです。
その結果は、朝日新聞などでは賛成と反対で1:2の割合になり、ダブルスコアの反対票に。
しかし読売などでは「○」と「条件付○」で70パーセントを占める結果に…
池上彰×朝日新聞「新聞ななめ読み」8月号より~読売は誘導尋問?
最近最も注目?の池上彰と朝日新聞のコラム。
世論調査の設問の作り方についてのもの。読売新聞が政権与党の言い分を設問の文章に加えたものについて、客観性を求める調査に入れてはいけないとの趣旨で一刀両断。
そういうことをすると賛成への誘導質問ととられても「仕方のないこと」とかなり厳しいコメントも。
朝日新聞朝刊は、1面トップの見出しが「安保採決 自公が強行」。紙面のつくりは、安保関連法案に批判的です。
それでも朝刊3面に、「法整備は必要」という立場の細谷雄一・慶応大教授のコメントと、「周辺国の軍拡を招く可能性」を指摘した遠藤誠治・成蹊大教授の意見を掲載。賛成と反対の双方の主張を紹介しています。
賛成にせよ反対にせよ、違う意見の持ち主は、どんな論拠を持っているのかを知ることは、民主主義社会にとって大切なことです。
7月号。件の安保法制について多様な意見を伝えているかどうかを論評。朝日と毎日はまずまずの高評価。
他方、日経は分量が少ないそして読売については賛成意見ばかりで「議論の場を放棄」とこれまた辛口。
池上彰と朝日新聞の今後はどうなる?
というわけで、今回は池上彰と朝日新聞の今の関係を特集しました。
時には朝日新聞の紙面も批判しつつも評価しているコラムちらほら。逆に、昨年朝日批判でネットでは「名を挙げていた」読売や産経については批判されるケースも。
紙面の適切性を基準とした公正なコラムとなっているようです。
今後もコラムの展開やさらなる紙面上への出演があるのか注目です。
ひとまず池上彰と朝日新聞の関係は安定へ向かっているように思いました。
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