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    ゴシック調のダークファンタジー、漫画・『黒執事』の魅力に迫る

    全世界累計2,000万部を突破した、漫画・「黒執事」をご存知でしょうか。19世紀末期のイギリスを舞台にした、華やかながらも影のあるダークファンタジー漫画です。今回は日本国内にとどまらず、世界を虜にし続ける「黒執事」の魅力に迫ります。

    「黒執事」とは

    「黒執事(くろしつじ)」

    作者:枢やな
    出版社:スクウェア・エニックス
    掲載誌:月刊Gファンタジー
    連載中:2006年10月号~
    作者にとって初の長期連載作品となる漫画。
    コミックスは全世界累計2,000万部を突破。

    作風からして華やかな印象の「黒執事」。
    「黒執事」のあらすじは、以下のとおり。

    舞台は19世紀末期のイギリス。
    名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家の執事セバスチャン・ミカエリス。
    彼は日頃の執事としての業務は勿論、全てにおいて完璧。
    幼い領主シエル・ファントムハイヴと共に裏家業である「女王の番犬」として動く。
    悪魔であるセバスチャンと契約をしたシエルは暗い過去を持っていた。
    シエルの過去や因縁、事件などに翻弄されつつ、セバスチャンとシエルは難問を解いていく。

    出典:https://ja.wikipedia.org

    1~23巻まで発売中

    2016年5月現在、23巻まで発売されています。漫画のジャンルとしては、ダークファンタジーに分類されますが、その世界観と美麗な絵柄により、数多くのファンを持つ作品です。

    ダークファンタジーとは?

    黒執事などのファンタジー作品で、悲劇的展開や重い雰囲気、残酷な描かれ方をしているジャンルを指します。
    登場人物ほぼ全員にとって、不条理な世界観に重きを置いています。

    一見すると一部のコアなファンのみに支持されそうな漫画・「黒執事」ではありますが・・・
    実は全世界に展開されており、ファン層も幅広いのが特徴なのです。

    漫画だけでなく、舞台や映画化も

    作者・枢やなから『生執事』と呼ばれ、2009年5月から舞台化されています。
    原作漫画開始から約3年後に舞台化されたので、大きな話題にもなりました。

    2014年1月18日公開の、映画版・黒執事。
    原作漫画とは、時代やキャラクター設定が異なりますが、原作者承認のもと、完全オリジナルストーリーで展開されました。
    水嶋ヒロの俳優復帰作なので、知っている人も多いかもしれませんね。

    他にもテレビアニメやドラマCDなど、多方面に展開されている「黒執事」。
    もはやその人気はワールドワイドと言っても過言ではありませんが、やはり最も人気が高いのは原作漫画ではないでしょうか。

    今回は「黒執事」の原作漫画にスポットを当て、その魅力に迫ってみます。
    知っている人も知らない人も、「黒執事」の世界観をとくとご覧あれ・・・。

    黒執事のキャラクター

    主要人物

    セバスチャン・ミカエリス(Sebastian Michaelis)

    「黒執事」の主人公。ファントムハイヴ家の執事。品位・教養・武術・料理・容姿など、全てにおいて完璧な執事。

    しかしその正体は悪魔。
    人間では不可能なことさえ難なくこなし、致命傷な攻撃もものともしない。

    シエルとは、以下の契約を結んでいる。
    「シエルが復讐を果たすまで彼の手足となり、シエルを殺さず守り抜く」

    「黒執事」は、この契約が根幹となり、物語が展開されていく。

    シエル・ファントムハイヴ(Ciel Phantomhive)

    もう1人の主人公で、通称は坊ちゃん。
    漫画開始時は12歳。ファントムハイヴ伯爵家・現当主の少年。
    身体的特徴として、スコーン(お菓子)で表現されるほど身長が低く、体重が軽い。

    漫画内では、セバスチャンから心の中で「クソガキ」呼ばわりされる程の我がままっぷりを発揮。
    傲慢だが冷静沈着、子供らしからぬ言動が見て取れる。
    しかし押しに弱い面もあり、周りにペースを乱されることもしばしば。

    漫画や映画の中世ヨーロッパでよく見かける光景、主人と執事。
    しかし人間であるシエルと、セバスチャンの正体・悪魔という関係性が、よくある関係性とはひと味変わった空気を醸し出しています。

    ファントムハイヴ家使用人

    タナカ(Mr. Tanaka)

    家令(ハウススチュワード)。
    先代からファントムハイヴ家に仕えている古株。漫画もアニメも常にデフォルメされて描かれているが、実は凄腕の柔術の使い手。

    フィニアン(Finnian)

    庭師(ガードナー)。通称はフィニ。
    人懐っこい明るく元気な少年。少女ではない。
    怪力の持ち主で、庭の木を全て枯らした経験が数回ある。この怪力にまつわる設定が、漫画とアニメでは少々異なる。

    バルドロイ(Baldroy)

    料理人(シェフ)。通称はバルド。
    料理人なのにまともに料理はできない。漫画内でも料理をするシーンは皆無。
    作者曰く「オヤジ少年」。

    メイリン(Mey Rin)

    家女中(ハウスメイド)。
    漫画原案では中国系の出身という設定。極度の遠視でドジっ娘だが、実は凄腕の狙撃手。

    スネーク(Snake)

    従僕(フットマン)。
    漫画内で元々は敵として登場したが、途中からファントムハイヴ家使用人となる。首にはほぼ常に毒蛇を巻き付けている。

    主人公ふたりと、シエルに仕える使用人たちだけピックアップしましたが、
    バラエティに富んだキャラクターたちばかりの「黒執事」。

    普段は全員明るく飄々としているのですが、そこはダークファンタジー「黒執事」。
    各々に暗くて重い過去を背負っています。

    漫画のレビュー

    「黒執事」の魅力として多くの人が挙げているのが、その「絵」。
    綺麗で細やかなイラストは、女性を中心に好かれる傾向にあります。「黒執事」は少年漫画誌に掲載されていますが、まるで少女漫画のような綺麗さですね。

    とにかく絵がすばらしいです。黒を効果的に使っていて、とてもメリハリのある画面構成になっていると思います。カラーイラストも大変綺麗です。

    出典:http://sakuhindb.com

    ・衣装のデザイン。 ・キャラそれぞれの個性。

    出典:http://sakuhindb.com

    絵がきれい。英国の雰囲気が出ていてお洒落。

    出典:http://sakuhindb.com

    人物以外の衣装や建物、小物や動物に至るところまでのデザインも惚れ惚れします。
    中世ヨーロッパの世界観を見事に描いている漫画で、画力の高さは秀逸でしょう。

    コスプレイヤーにも人気

    余談ですが、そのデザイン性の高さから、
    「黒執事」はコスプレイヤーに大人気の作品でもあります。
    作中に登場する衣装はたくさん販売されていて、見ているだけでも楽しいですね。

    シエルの衣装

    「黒執事」では主人公・シエルが度々女装するシーンがあります。
    そのドレスも可愛いくて、女性レイヤーに大人気だそうです。

    藍猫(ランマオ)の衣装

    「黒執事」サブキャラクターの衣装ですが、こちらも可愛いですね。
    基本的にヨーロッパが舞台の「黒執事」ですが、中国や日本などのアジア要素も取り入れられています。

    19世紀末期のイギリスが舞台の漫画なのに?

    漫画・「黒執事」のレビューでは軒並み高評価で、特に女性から多く支持されています。
    ・・・が、少しだけ「あれ?」と思うシーンもあるようです。

    漫画内に、当時あるはずのない携帯電話やテレビが登場するのです。
    これに違和感を感じる読者は少なくないようで・・・。

    でも「黒執事」は史実ではなくファンタジーなので、筆者は問題ないかなと思いました。
    また少年漫画ではなく、少女漫画ではないか、という声も多く聞かれます。

    しかしやはり、好評価の方が多い漫画であることは間違いありません。
    そこには「黒執事」がダークファンタジーだけれども、コミカルかつ明るく笑いを誘う場面も多いことが要因だと感じます。

    レビューにも多いのですが、筆者も女性が読んで面白い漫画だなと感じます。
    特に「漫画は絵柄にこだわる」人にはオススメします。

    「黒執事」を読んでみよう!

    百聞は一見に如かず!
    少しでも興味がわいたら、まずは1巻から読んでみてください。

    ゴシック調のダークファンタジー・「黒執事」。オススメです。

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