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秋がどんどん深まって 辺りは秋色 そんな秋の景色を歌った童謡を

天高く馬肥ゆる秋、と昔から言い表されてきました。秋は実りの時、そして美しい紅葉に彩られる季節でもあります。美しい秋の風景や情景を歌った童謡はたくさんあります。日本の秋を美しい日本語で著した童謡は日本の宝でもあります。歌い継いで行きたい童謡をご紹介します

秋 童謡に歌われた景色を探しに 童謡の世界は秋一色、秋に歌ってほしい童謡の数々!

木の実を頬張る子リス 人も動物たちも冬支度が始まって、里は秋一色に包まれる

秋というと何を思い浮かべますか?葡萄やリンゴ、栗など、たべものでしょうか。それとも、心に優しく響く秋の童謡でしょうか?秋を歌った童謡はたくさんあります。いろいろ思い出してみましょう。口ずさんでみましょう。

紅葉は秋を代表する広葉樹です。それに因んだ歌は?ご存知ですよね。

秋の夕日に照山もみじ
濃いも薄いも 数ある中に
松を彩る カエデやツタは
山ふもとの すそもよう

唱歌・童謡の紅葉です。誰でも一度は歌ったことがある秋の動揺を代表する歌です。七七の調子で詩が作られているので、とても馴染みやすい歌です。

秋 童謡 もみじ

子供たちによる童謡もみじの合唱です。活き活きとしていて、もみじが秋風に揺れて、谷川のせせらぎにはらはらと落ちる様子が目に浮かぶようです。松をいろどる、から盛り上がって楽しいまま終わる秋の歌、童謡もみじはとても良い曲です。

昭和8年作曲 赤とんぼ 

赤とんぼも秋を代表する昆虫です。稲わらの上をすいすい飛んでいる様子を見ると、秋も深まったなと思います。これもた懐かしい童謡です。作詞・作曲は不詳となっています。赤とんぼが上へ上へと昇って行くさまが曲によく表れています。歌っていると、赤とんぼが秋空へと舞い上がってゆくのが見えるような気がします。古い童謡ですが歌っていらっしゃる方も多いと思います。

秋 童謡 里の秋

童謡、里の秋(さとのあき)は、斎藤信夫作詞、海沼實作曲による秋を感じさせる日本の歌です。1945年12月にラジオ番組で放送されました。
放送直後から多くの反響がありました。翌年から開始されたラジオ番組「復員だより」の曲として使われ、多くの人に親しまれました。

芸術の秋、という言葉がぴったりするほど、秋には文化的な行事が多いです。小学校では音楽会があって、子供たちは童謡や唱歌に接する機会が増えます。秋の童謡を歌うことで、様々な風景を思い描き、それはやがて図画工作の時間にも生かされます。日本の四季折々の変化に触れながら、子供たちは情緒を養ってゆきます。生き物や植物への愛情も育まれてゆきます。
現在は、童謡よりアニメソングなどがもてはやされていますが、たまには古くから歌われてきた日本の童謡を歌ってほしいものだと思います。

秋 童謡 秋の風情は詩人のこころをゆすって、素敵な童謡にになります。

詩人 サトウハチロウの秋に中田喜直が曲をつけた とても素敵な秋の童謡 

秋のたたずまいは、詩人の心をくすぐります。多くの詩人が秋の詩を寄せています。それに触発されて、作曲家はメロディーをつけます。詩の言葉を生かした曲が付けられていて、家族みんなで口ずさめる童謡になりました。

だれかさんが だれかさんが 見つけた
小さい秋 小さい秋 小さい秋 見つけた
めかくし鬼さん手のなるほうへ
すましたお耳にかすかにしみた
よんでるくちぶえ もずの声
小さい秋 小さい秋 小さい秋 見つけた。

ちょっと不思議な詩の世界ですが、よく読んで見ると、ほら、秋の情景が浮かんできませんか。目隠しをした鬼役の子供は、耳を澄ませてお友達がどこにいるのだろうと探っていたら、百舌鳥の鳴き声が聞こえたのでしょう。秋の陽だまりの中で、子供たちが鬼ごっこをしている情景です。

まっかな秋 小林秀雄作曲の 可愛らしい童謡

周りの山々、お友達の顔、それらがみんな沈む夕日に照らされて、真っ赤にそまっています。秋の日没の情景が浮かび上がってきます。

秋  童謡  童謡詩人 金子みすず 

大正時代の終わりに彗星のように現れ、昭和の初めに26歳の若さでこの世を去った、薄幸の童謡詩人金子みすずは、多くの詩を残し80年以上経った現在も色あせることなく、多くの人の心をつかんで離しません。

白いいかめしい日曜の銀行に、
ころ、ころ、ころ、とこおろぎが鳴き、

白いようにうすい朝の空を、
すらすらと蜻蛉とんぼうが飛ぶ。

  (秋は今朝けさ、
  港に着いた。)

白い巨おおきな日曜の銀行に、
陽ひはかっきりと影かげをつくり、

白い糸のついた蝉せみは電線にからまって、
うすい羽をふるわせている。

金子みすずのはつ秋という詩です。彼女の観察力の鋭さと繊細な感受性があらわされた詩です。よく知られている、自然を詠んだ詩に比べて、社会風刺が詠み込まれていることに、当時彼女が置かれた境遇が垣間見えます。まだまだ女性蔑視の世の中で、女性が男性を越えて仕事をすることなど考えられなかった時代です。金子みすずを西条八十は、「童謡詩人の巨星」と評しました。

秋 童謡 秋の子 

しみじみと懐かしい童謡の一つ、「秋の子」は、サトウハチロウの詩に、東京大学農学部の教授で、皇太子時代の昭和天皇に生物学を講じた、末広恭雄が曲を付けました。ほのぼのとした秋の情景と子供たちの様子が描かれています。

すすきの中の子 一、二、の三人
はぜつりしてる子 三、四、の五人
どこかで やきぐり やいている
つばきを のむ子は 何人だろな

かきの実みてる子 一、二、の三人
さよならしてる子 三、四、の五人
ごはんに なるまで おもりする
おんぶを する子は 何人だろな

ひぐれに走る子 一、二、の三人
ふろたきしてる子 三、四、の五人
こおろぎ あちこち なきだした
さみしく 聞く子は 何人だろな

お魚博士が作曲したとして有名になった「秋の子」は、サトウハチロウの詩の世界を生かして作曲されていて、聞く人に子供のころを思い出させる印象的なメロディーが特徴的です。一番の歌詞で、つばきをのむ子はなにんだろな、という歌詞に子供たちの遊びの情景と心情が同時に著されていて、詩の世界をすんなり共有できることがこの童謡の良いところです。

秋 童謡 合唱でで子供たちと歌いたい秋の童謡 ご紹介

秋の空と コスモス 秋の童謡を歌いたくなる風景

コスモスは秋を代表する花です。さまざまな色や種類があるので目で楽しめる花です。開花期間が長いので、ずっと花を楽しむことが出来ます。コスモスの花に囲まれて秋の童謡を子供たちと歌いたいですね。

【童謡:虫の声】
特徴はなんといっても伴奏が同じ音を繰り返すだけなので非常に弾きやすい曲です。

左手も大きく動かすことはありませんから小学校低学年の子でも、鍵盤を触ったことのない子でも少し練習すれば出来る曲です。

虫の声は最近の子供には聞き馴染みがないかもしれませんが、だからこそ、こんな声で鳴くのかと興味を持ってもらえれば、音楽の学習にも役立つ曲だと思います。

合唱曲としては繰り返しが多く単調に聞こえるかもしれませんが、虫の鳴き声の部分で強弱をつけたり、ユニークな音の響きが聞く人を楽しませることでしょう。

出典:http://daily-info.xyz

古い童謡なので、現在小学生の親御さんでもご存じないと思います。でも、虫がどんな鳴き声をしているか分かるユニークな曲なので、歌い始めると子供たちもきっとのってくると思います。是非、小学校の低学年の合唱曲として取り上げてみてください。

たき火は私も小学生の頃、先生の伴奏でクラス全員で歌った事がありますが、私も楽しくハモっていました。

この曲も秋を代表する同様で、確か小学校の教科書にも普通に載っていたような気がします。

この曲の思い出ですが簡単な音階なので私でもちょっと練習すれば弾けました。

「たき火だ たき火だ 落ち葉焚き~♪」というフレーズが印象的な曲ですが近年は、この「たき火」という作業そのものが少なくなってきています。

有害物質の発生や火災の原因にもなるため、各都道府県や市町村では禁止しているところもあるとのこと。「たき火」という言葉自体が死語になるのかなぁ、と思うと寂しい限りです。

でも、学校から帰ってくると庭先で焚き火をしていた祖母が中に入れていたさつまいもを取り出しほっかほっかを食べさせてくれた秋の日のことはずっと忘れず、覚えていたいと思っています。

出典:http://daily-info.xyz

今は、農家の方以外のたき火は禁止されています。昔は落ち葉を集めてたき火をしたものでした。銀杏の葉、柿の葉、紅葉の葉など綺麗に色づいた落ち葉を集めて、その中にサツマイモを入れてたき火をしました。暖かな炎と煙の匂いは今でも思い出すことが出来ます。今はない、懐かしい情景をせめて歌で表現したいものです。子供たちに歌ってほしい曲の一つです。

三木露風作詞、山田耕筰作曲の赤とんぼは日本人なら誰もが知っている童謡です。

この曲を聴くと、秋の野山の風景が思い出される方も多いのではないでしょうか。

既に多くの作曲家がアレンジしており小学生でも弾けるような難易度の低いピアノからバリバリの混声合唱まで様々なバージョンがあります。

歌って楽しむだけではなく昔の日本の文化(奉公のエピソードなど)や近代の作曲家について一緒に学ぶことができる意外とおトクな曲でもあります。

出典:http://daily-info.xyz

秋を代表する童謡赤とんぼは、様々なバリエーションがあるので、小さな子供たちの合唱から、高学年の合唱まで幅広く活用できます。歌詞を読んでも内容が理解できない子供たちには、先ず歌詞の説明から始めましょう。
貧しい時代の日本の実情を子供たちに知ってもらう機会になることでしょう。子供も家計を助けるために子守り奉公にでたのだ、という話を子供たちがどのように理解するのか興味があります。童謡赤とんぼのしみじみとした世界を、子供たちと共に表現してみてください。

秋 童謡 お年寄りと楽しむには どんな童謡がいいの

秋 童謡 高齢者の方々と楽しむ ボランティア活動

介護施設や老人ホームなどへ出かけて、ボランティアでコンサート活動をしている人たちが大勢います。それらの人たちは共に楽しむことをモットーに活動しているので、高齢者との相性は抜群です。リラックスできる雰囲気をつくり、その中で自分たちの活動を開始します。時には高齢者の方々も一緒に歌を口ずさみます。

旅愁  作曲/オードウエィー

ふけ行く秋の夜 旅の空の
わびしきおもいに、ひとり悩む
こいしや 故郷 なつかし父母
夢路にたどるは さとの家路

窓うつ嵐に 夢もやぶれ
はるけきかなたに 一人迷う
こいしや 故郷 なつかしちちはは
思いに浮かぶは 杜のこずえ

すっかり日本の秋の定番曲になった感がある「旅愁」です。故郷を想う気持ちが切々と伝わってくるこの曲は、多くの高齢者の方々に支持されています。過ぎ去りし日々を思うその眼には涙があふれます。もう決して若くはないわが身を思い、父母と暮らした何十年も前の事がしきりによみがえります。そういう感情をこの童謡が代弁してくれているので、共感を覚えるのでしょうね。

秋 童謡 里の秋は真っ赤に染まる

田んぼと田んぼの間の狭い道を、学年順に並んで家へ帰る光景が見えます。上の子は下の子を思い、下の子は上の子を頼りにする、そんな健全な上下関係が昔の子供たちにはありました。いじめっ子もいましたが、彼らは手加減をしっていました。そして、弱い者には決して牙をむくことはありませんでした。良い時代の秋景色です。

故郷の空 スコットランド民謡

夕空晴れて秋風吹き
月かげおちて 鈴虫なく
思えば遠し 故郷の空
ああ我が父母いかにおわす

すみゆく水に秋萩たれ
玉なす露は すすきにみつ
思えば似たり 故郷の野辺
ああ我が同胞 たれと遊ぶ

スコットランド民謡に、大和田健樹が詩を付けました。原曲は故郷の空のイメージとは程遠く、麦畑という曲で、誰かさんと誰かさんが麦畑・・・という少しコミカルな恋愛の歌です。しかし、日本語の詩と曲が完全にマッチしていて、故郷を思う心が存分に歌われています。高齢者の方々は、来し方を偲ぶ歌がお好きなようです。

秋 童謡 歌いたい秋の童謡 詩人の秋は?子供たちと歌いたい歌 高齢者の方が好きな歌は?まとめ

秋の風景にとけ込む 子守りをする少女 童謡 叱られての世界

叱られて 叱られて という歌いだしで始まる童謡「叱られて」は、子守りをして家を助ける少女が、泣く子を眠らせようと、村の中を歩き回り、もう一人の子は遠くの町まで使いに出された秋の一日を歌っています。秋の日は短く、あっという間に暗くなります。使いに出た子はさぞかし怖い思いをしているのだろう、と子守りの少女は村はずれで思っています。

秋 童謡というテーマで書いてきました。如何でしたでしょうか。心に残る曲は何時までも歌い継がれてゆきます。祖父母から孫へ、孫から子供へと、良い童謡は語り部のように歌を歌いつないで行きます。小学校の音楽の教科書には、現代ポップスやアニメソングが載るようになりましたが、各家庭や地域との交流などの場で、こどもたちは童謡を知って歌っています。これは本当に喜ばしいことです。童謡の歌詞を知ることは、昔の日本を知ることになります。日本がどのようにして今のような国になったかを知ることは、今後日本を支えてゆく力の礎になると信じています。
ご紹介した秋の童謡を是非口ずさんでみてください。ほんわかした気分になれますよ。

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