漫画家の仕事を影で支えるアシスタントの仕事についてまとめてみた

アシスタントの存在はもはや漫画家にとって無くてはならない物。そんなアシスタントの仕事について調べてみた。漫画家になりたい、アシスタントの仕事ちょっとやってみたい…でもどうやってなればいい?そんな方も必見。普段目にする事のない漫画家アシスタントの仕事に迫ります。

漫画家アシスタントの主な仕事

まずは漫画家アシスタントの仕事内容を簡単に御紹介します。

漫画家の作画作業の手助け

『漫画家アシスタント』と言われてまず思い浮かぶ作業と言えばこれ。
漫画家の先生の指示の元、ベタ(黒塗り)を塗ったり、背景を描き加えたり、スクリーントーン(網目や色んな模様がフィルムに印刷されている。裏がシールになっている)を貼ったり、消しゴムをかけたり……。その仕事内容は多岐に渡ります。
漫画家の先生にもよりますが、アシスタントの仕事は毎日あるわけではなく、漫画家が作画に入れる状態になってから仕事場に入る事が殆どです。

アシスタントの仕事は作画の手伝いだけじゃないぞ!

作画作業以外の手助け

漫画家の作画を手伝う以外にも、仕事がある場合があります。
漫画家やアシスタントの食事の用意(メシスタントと呼ばれたりします)、作画に必要な資料の手配、PCを使っての作業の補助など。
また、漫画家の人が描きたい絵に沿ったポーズを取ったり、ペットの世話だったり、アイデアの相談に乗ったり……ようするになんでもやる感じでしょうか?

漫画家アシスタントになるために必要なスキル①

ではまず、漫画家アシスタントになる為に身に付けておいた方が良いスキルについて紹介します。

即戦力となり得る画力

昔と違い、今の漫画家業界では「何も知らない人をアシスタントに雇って一から育てる」と言う事は、まずして貰えないと思っておいて間違いないでしょう。どこの業界でも即戦力を必要としているのです。

そんなわけで、漫画家アシスタントになるには、最低限の画力が必要となってきます。
具体的には、建物、自然物など背景となる絵をきちんと描ける事が望ましいです。

画力はどうやって身に付ける?

漫画家に、アシスタントになりたい。
でも絵が下手だし……

諦めるのはまだ早い!
誰でも最初は下手で当然なんです。じゃあ画力を身に付ける為には?
それは、とにかく描いて描いて描きまくるしかありません。
書店でハウトゥー本を買っても良し、インターネットでも背景を描くコツなどを纏めたページなども数多くあります。パースを使った背景の描き方などを、これでもかと言うほど練習しておきましょう。
また、街中の風景の写真などをトレースするのも練習としてはとても良いと思います。インターネットで拾った写真をトレースしてwebで公表する際は、写真に著作権がある事が多いので気を付けましょう。

漫画家アシスタントになるために必要なスキル②

いまや漫画もデジタルの時代。

PC環境における漫画作成作業の知識と技術

現代では漫画を描く作業をPCで行っている漫画家さんも少なくありません。
PCで漫画を描くのに使用するソフトには「コミックスタジオ」「クリップスタジオ」「フォトショップ」などがあります。
消しゴム掛けやスクリーントーンを貼る作業の時間が短縮でき、とても便利です。
インターネットを介してアシスタントの仕事を受注する場合は必須のスキルと言えます。
これらのソフトを使用して作業する方法は、覚えておいて損はないと思います。
また、それに伴いある程度のスペックのパソコンも必要になります。

最適なネット環境

漫画家の仕事場へ通う場合は関係ありませんが、自宅での作業の場合インターネット環境が必須となります。
印刷に耐えうる原稿データはとてもサイズが大きいため、快適にやりとりするために高速のインターネット環境が求められます。

また、仕事内容の説明、打ち合わせを行う際にSkypeなどの音声チャットソフトの利用を求められる場合があります。

仕事場の雰囲気を盛り上げる『コミュ力』

どんな職場に置いても求められる、『コミュニケーション能力』。
当然、漫画家アシスタントとしてもある程度のコミュ力は必要となってきます。

ですが、インターネットが普及した現代ですと、漫画家の先生の仕事場へ通うのでは無くインターネットを介してアシスタントの仕事を受注することも多いので、コミュ力が必ず必須と言うわけではありません。

猫が好きであること……?

漫画家は、なぜか猫を飼っている事が多いです。
それも多頭飼いの人が多いのです。
必須ではありませんが、猫が好きだと仕事がしやすいかもしれません。

猫が苦手な場合、猫がいる仕事場かどうか必ず事前に確認しておくことが必要です。

漫画家アシスタントの収入は?

アシスタントの仕事って一体いくらぐらい貰えるものなんだろう?
気になるアシスタントの収入について調べてみました。

結論から言えば『ピンキリ』

歩合制(日給制)の場合、勤務日数が、ついた漫画家の連載ペースによって変わります。
月刊誌なら、月に3日位。週刊誌なら、月に13~15日位。
新人アシスタントで、1日あたり6千円~1万円‥と聞くので、
月刊誌なら、月収1万8千円~3万円。
週刊誌なら、月収7万8千円~15万円という計算です。

出典:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

プロアシさんの場合は1日最低1万円以上(食費、交通費は別支給)はお支払いしています。

出典:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

漫画業界では不思議と給料を事前に相談することがありません。
そのためか給料日まで自分がいくらで働いているか知らない、という
ことも少なくありません。
出版社から雇われているならばそこはきちんとしており、事前に相談
する事も出来るのですが漫画家からの求人の場合、相談しません。
一般的にはフリーのアシスタントの場合、働いた分だけで日当×日数
になります。

出典:http://mangalife.net

アシスタントの給料は日給制が多く、幅はあるがだいたい日給5,000円~13,000円くらいだろうか。「背景が描ける」「人物が描ける」などの技量によっても給料は変わるから、アシスタントになったあとでもスキルアップを怠らないようにしなければいけない

出典:http://xn--n8jtc6ad0n856xgq2a0ek.com

アシスタントというのは本当に特殊な仕事形態だと思うので、先生によってもまちまちだし、自分の技術力にも比例してくると思います。専属かそうでないかにもよるでしょうし、1カ所だけで生活できるだけの収入を得るのは、プロダクション化している先生のところでないとかなり厳しいかもしれません。

出典:http://www2.plala.or.jp

上記はごく一例です。

漫画家のアシスタントの収入は、雇い主である漫画家の知名度や仕事量、掲載状況などによって大きく幅があります。また、給与形態にも幅があります。
基本的には歩合制である事が多いようです。が、アシスタントの実力によっては、拘束するための基本給が支払われることも極稀にあるようです。

週刊誌に連載している漫画家のアシスタントは、月刊誌よりも仕事量が多いため給料が高いと言われています。
どの道、アシスタントの給料だけで生計を立てるのは難しいのが現実のようです。

で、漫画家アシスタントってどうやってなればいいの?

漫画家のアシスタントの求人って、普通の求人サイトには載ってないし……一体どうやったらなれるんだろう?
そんな方の為に、漫画家アシスタントの求人が探せる場所を紹介します。

応募する前の準備

アシスタント募集に応募する際に、雇い主である漫画家にアシスタントとしての実力を見せるための自作のイラストが数点必要になります。

大抵は背景イラストが数点、人物イラストが数点求められます。
予め準備しておきましょう。

雑誌の募集コーナー

恐らく一番一般的な、漫画雑誌に載っているアシスタント募集コーナーへ募集する方法です。
漫画雑誌を発行している編集部への応募になります。
自作のイラストを数点、編集部へ郵送しての応募が一般的です。

雑誌のアシスタント募集の場合、給与形態や仕事場の環境などの情報が少ない場合が多いのが難点ですが、漫画家を目指している人を募集している場合が多いので、プロの漫画家を目指している人は雑誌から応募するのが漫画家への近道かも知れません。

マッチングサイトを利用した応募

インターネットの普及に伴い、漫画家または編集部と、仕事を求めるアシスタントをマッチングさせるサービス機能を持ったWebサイトが多数作られています。

雑誌と違い、募集がリアルタイムで、職場の環境や給与形態の説明などが詳細であることが特徴です。また、漫画家宅への通いでは無く、PCソフトを使って自宅での作業のアシスタント募集も数多くあります。
臨時のアシスタントを募集していることが多いので、仕事としてアシスタントをしたい人に向いています。

目指せ漫画家!目指せアシスタント!!

以上、漫画家アシスタントの仕事内容や、アシスタントになる為の方法を御紹介しました。
いかがだったでしょうか?

私達をいつも楽しませてくれる漫画家を影ながら支えるアシスタントはとても立派なお仕事です。そして、お世辞にも楽な仕事とは言えません。
ですが、身体に気を付けて、夢に向かってこれからも頑張って欲しいと思います!

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